仕事と趣味の
境界線を曖昧に
本田 昔の企業は人を管理して、あなたはこれをやりなさい、ここで何時から何時まで……ってやってたと思うんですけども、この会社は全然違いますね。
エリック 僕は、ここで何か意味のある仕事ができる機会を見つけて欲しいと思っています。あとは自分の責任感を感じられるような場所を作りたいですね。
本田 エリックさん自身もそうだと。
エリック はい。自分がそうだっていうのもあるけれども、こういう働き方を可能にしていることによって、同じような人が、ここに魅力を感じてきてくれる。それも大きい。だから、それがインストラクタブルズ自体だし、それにひいては会社にも貢献すると思っています。
本田 なるほど。今までのビジネスの考え方でいうと、こうあまりに自由だと企業として成り立たない、儲からないことが多かったと思うんですね、昔の会社だったら。要するに好き勝手にやらしたら働かないでサボってる奴がいたりとかがあったと思うんですけど。なぜ、ちゃんと収益が上がっているんですか。
エリック 仕事上でやろうとしているのは、仕事と趣味の境界線を曖昧なものにすること。両者が溶け込むようなものにすることですね。仕事が趣味になれば、どんなに長い間、仕事をしても楽しいじゃないですか。また、何でも仕事になります。例えばミーティング中に誰かがギターを弾いてても誰も何も言いませんね。データベースがダウンして6時間かけて復旧作業にあたっても、好きな仕事だったら大変だとは思わないんですよ。みんなが会社に来たいと思わせることをやればいいんです。
本田 やらされている感が強いと仕事の成果に繋がらないけど、自分で選択してやると、趣味と働くことが一緒になる。楽しいからできるっていうか。僕の一番の大きなテーマは、「仕事と遊びの垣根をなくすこと」なんで、すごくよくわかります。