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「日経平均株価が6万円を超え、史上最高値を更新!」新NISAで日本株に投資し、資産増を喜んでいる人も多いでしょう。しかし、この株高を手放しで喜ぶのは危険です。実は日経平均の裏で、大型株の約3割が「値上がりしてない株」として下落・低迷しているのです。物流や小売業に加え、日本を代表する“あの主力産業”までもが下落組に……。好調な相場が覆い隠している、下落リスクと〈日本経済の危うさ〉に迫ります。(百年コンサルティングチーフエコノミスト 鈴木貴博)
マーケットが目をつぶる
「景気後退リスク」
日経平均が6万2000円を超え、史上最高値を更新しました。実際、高市政権発足後の半年、日本株は堅調です。新NISAを使って日本株のインデックス投資をしている読者の方は、資産形成も順調に進んでいるのではないでしょうか。
日経平均6万円超えは市場の期待感を反映した数字とも言えますが、一方で手放しで上昇を喜べないところもあります。
ひとつめの不安材料は日経平均が一部の大型株に偏っている点です。直近ではアドバンテスト、ファーストリテイリング、東京エレクトロン、ソフトバンクグループの4銘柄が日経平均の3分の1ほどを占めている状況です。
このうちファーストリテイリングを除いた3銘柄はいずれもAI関連株で、世界的な投資の旺盛さを背景に株価を伸ばしています。結果として日経平均がかならずしも日本全体の平均ではなく、偏った指標になってしまっているという点には注意が必要です。
この点を検証してみると過去6カ月で日経平均は24%の上昇ですが、東京市場全銘柄の平均であるTOPIXで見ると上昇率は14%に過ぎません。日経平均で株価を見ていると全体を見誤ってしまうのです。
もうひとつの不安材料はアメリカによるイラン攻撃です。直近では和平が成立するかもしれないという報道から株価上昇が起きていますが、実際にホルムズ海峡封鎖が終結するかどうかはいまだ不確定です。
期待に反して仮にホルムズ海峡封鎖が長期化すると、原油高に加えてプラスチックの原料となるナフサが不足して物不足が起きたり、この夏から秋にかけて電力料金やガソリン価格が高騰して経済の足を引っ張るリスクがあります。
株式市場が過熱しているということは、裏を返すと、これから起きる可能性がある景気後退リスクに市場は目をつぶっているということなのかもしれません。
私は経済の未来予測の専門家です。日本株がこれから先、大きく値を下げるリスクはどれくらい存在するのでしょうか?この記事ではそのことを検証するために「値上がりしていない株」に注目して、日本経済の今後を予測してみたいと思います。







