日銀、金融機関、不動産会社
誰も止められない不動産バブル
1980年代に起こったバブルでも日銀は澄田総裁時代に金融緩和していた。その資金は、住専(住宅金融専門会社)を通して、不動産会社やリゾート開発への融資を積極的に拡大した。その後、バブル退治と称して、三重野日銀総裁は政策金利を急ピッチに上げ、当時の大蔵省が不動産融資への総量規制を行ったため、不動産価格が値下がりし始め、バブルは崩壊した。
こうしてはじけたバブル崩壊後に不動産担保の価値が暴落し、貸し付けた資金が回収不能(不良債権化)となり、膨大な不良債権を抱え、銀行やノンバンクが経営破綻した。
日銀総裁がこの間変わったとはいえ、自作自演感は否めない。それも現状把握と因果関係が不明確なまま、全産業に影響する政策金利を上げれば、不動産や株といった資産が下落するとともに、あらゆる業界の法人も個人も疲弊することになる。
もちろん、資金を借りていた不動産事業者も甘い見通しで調子に乗っていたし、そこに貸していた金融機関も浮かれていたことは事実だ。しかし、バブルは甘い見通しにも融資するほどタガが緩まないと起こらないことを忘れてはならない。
バブルは、金融緩和している日銀、融資基準が緩んでいる金融機関、甘い見通しの不動産事業者が揃わないと起きない現象である。そうなると、バブルを回避する役割はどこが担うのか、という問題になる。
日銀は紙幣を刷るがその使途には干渉できない。不動産事業者は融資を受けないと事業ができない。不動産バブルを制御できそうなのは、金融機関になる。しかし、その金融機関も融資先が手詰まりになると業績を圧迫するので、リスクを過小評価して融資してしまう。
そこで、金融機関のリスク管理の問題を監督する官庁の出番になる。それが、金融庁である。金融庁は健全な金融機関経営がなされないと、とがめる立場にある。バブルを止められるのは金融庁しかないのだ。
過去にも、不動産価格が下落する局面ではすべて金融庁が決定的な「影響力」を持っていた。それは3回あった。







