「金融庁」が引き金引いた
不動産バブルの崩壊

 1980年代のバブル崩壊では、金融庁の前身である大蔵省によって不動産への総量規制が行われた。1990年代の金融ビッグバンではバブル崩壊で不動産価格が下落し、担保割れした融資を厳格に査定したために、不動産への貸し渋り・貸しはがしが横行して、価格下落に拍車がかかった。2008年のリーマンショックの際も米国のサブプライムローンの債権価値の問題に対して、不動産への資金凍結が起こり、キャッシュショートが続出した。

 このことから分かるように、不動産への資金供給が増えれば不動産価格は上がり、資金が減少すれば価格は下がるのだ。なぜならば、不動産を現金で買うことはほぼ無く、大半をローンでまかなうからだ。10割がローンなら、ローンの出方で買い手の購入可能価格は変わり、転売ヤーなどへの資金が数千億円の水準で出ることで自宅マンションは買い占められ、転売が可能になるのだ。

「不動産バブルは崩壊する」というと、自律的に壊れる様に捉えがちだし、これを「価格が高いので需要層が買えなくなった」と需給バランスで説明する人がいるが、これも誤りであることが分かる。

 既に相当前から婚姻件数も出産数も減少している中で、全国新築分譲マンションの平米単価が13年以上も上がり続ける。「買い手が増えたから価格が上がった」とはとうてい説明できないことは自明である。

「不動産バブルは崩壊する」のではなく、「不動産バブルは金融庁が崩壊させる」あるいは「退治する」のである。

 そこで、今回の不動産バブルはどこで起きているかを特定する必要がある。都心の新築マンションが急騰しているのは外国人が買っているからではないかという国会答弁に始まり、国土交通省が登記簿(誰が持っていて、誰が融資していて、転売しているか)を調査して発表している。