できることが増えれば
仕事が楽しくなる
私は新入社員研修などでも、仕事に向き合う姿勢についてよく話をします。社会人として働く期間は長く、40年、50年という年月を「仕事はつまらない」と思いながら過ごすのは苦しいことです。
仕事が楽しければ、人生のかなり大きな部分が豊かなものになります。そのために大事なのは、仕事ができるようになることです。会社は仕事をしに来るところなので、仕事ができると楽しくなるのです。当然、そのための努力も必要です。
できることが増えてくると、周りから信頼され、一目置かれるようになります。待遇にも反映され、給料も上がっていく。仕事にも生活にも余裕が生まれていきます。
仕事が楽しいということは、楽な仕事をするという意味ではありません。
漢字では同じ「楽」と書きますが、仕事には楽ではない面があります。お客さまがあり、納期があり、社内の人間関係もある中で成果が求められる以上、しんどいこともあります。けれども、楽ではない仕事を楽しくやることはできます。むしろ、そこに仕事の面白さがあります。
写真はイメージです Photo:PIXTA
「できれば楽な仕事をしたい」と思う人もいるかもしれません。とはいえ、そのような仕事は他の人でもできますし、工夫や判断をあまり必要としない仕事は、これからの時代、AIやロボットに任される領域が広がっていくでしょう。自分にしかできない仕事、周りから必要とされる仕事は、たいていの場合、一定の努力や工夫を求められるものです。
楽ではない仕事に向き合うからこそ、人は成長します。できなかったことができるようになり、任される仕事が増え、自分の可能性も広がっていく。それは、仕事を通じて「なれる最高の自分」を目指していくことでもあります。
松下幸之助さんが「生成発展」とおっしゃったように、今より少しでも良くなろうとすることは、人間にとって自然な姿なのだと思います。







