「これらを使いこなせれば、MBAで学習する課題の8割以上に対応できる」
そう謳うのが、書籍『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』(ダイヤモンド社)だ。この本は、国内で圧倒的なシェアを占める日本No.1のビジネススクールであるグロービスが、授業やコンサルティングの現場で定番となっている「有名フレームワークTop100」を厳選し、使いやすさを重視して図解したビジネス書である。
ビジネスの定石であり先人の貴重な知恵であるフレームワークを使いこなせれば、それだけでビジネスパーソンの生産性は何倍にも上がるという。
この記事では、そんな同書から一部を抜粋・編集し、あらゆるビジネスパーソンにとって強力な武器となるフレームワークの重要性について紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・上村晃大)

AI時代に「圧倒的な成果を出す人」が実践している問題解決の極意・ベスト1Photo: Adobe Stock

AIに「使われる人」と「使いこなす人」の決定的な違い

 ビジネスの現場にAIやビッグデータが急速に普及する中で、「テクノロジーに仕事を奪われるのでは」と不安を抱く人がいます。

 仕事が遅い人や成果を出せない人は、新しい技術を前にしてただ戸惑うか、あるいはすべてをAIに丸投げして思考を停止させてしまいます。

 一方で、圧倒的に仕事ができる人は、テクノロジーの進化を「強力な武器」として歓迎しています

 彼らは、人間がやるべき思考と機械に任せるべき処理を明確に分け、これまでにない次元で問題を解決しているのです。

ベスト1:テクノロジーと人間の思考を掛け合わせる「テクノベート・シンキング」

『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』では、ITの発達を前提とした新しい問題解決の手法として「テクノベート・シンキング」が紹介されています。

 この強力なアプローチと、その土台となる考え方について、次のように解説されています。

近年はIT(特にAI)が進化し、またさまざまなビッグデータが利用できます。こうした経営環境の変化の中で、データを計算したり処理したりすることはテクノロジーに徹底的に任せるという問題解決のアプローチが生まれました。それが、テクノベート・シンキングによる問題解決アプローチです(図表1)。「テクノベート」とは、テクノロジーとイノベーションを組み合わせたグロービスによる造語です。
AI時代に「圧倒的な成果を出す人」が実践している問題解決の極意・ベスト1図表1 テクノベート・シンキングの問題解決プロセス
――『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』(60-61ページ)

 テクノベート・シンキングでは、具体的に考えたり、条件やプロセスを分けたりすることが大事です。それゆえ、従来型の問題解決で出てきた分解のような人間ならではの思考も使います。

 テクノベート・シンキングの力を上げる上で、やはり従来型の考える力の向上も必要なのです。

「人間ならではの思考力」が問われる時代

 優秀なビジネスパーソンは、データ処理や計算といった作業をテクノロジーに徹底的に任せます。しかし、それは「何も考えない」ということではありません。

「そもそも何を解決すべきか」「どのようなありたい姿を描くか」「どう条件を切り分けるか」といった本質的な問いを立てることは、人間にしかできません。

 つまり、AI時代において真に成果を出すためには、テクノロジーの知識だけでなく、問題を分解し論理的に組み立てる「従来型の考える力」がこれまで以上に重要になるのです。

 テクノロジーを賢く使いこなし、自らの思考力と掛け合わせる。この「テクノベート・シンキング」のフレームワークを身につけることで、新時代における問題解決のスピードと精度を飛躍的に高めていきましょう。

(本稿は、『フレームワークBEST100』の内容をもとに構成したオリジナル記事です)