私たちが「人生でスマホを見る時間」は、平均で14年以上。
そんな衝撃的な事実に向き合い、「時間が溶けていく毎日」から抜け出す方法を示した1冊が『脱スマホ術』です。著者・戸田大介さんは、500万ダウンロード突破の国内No.1集中アプリの開発者。開発者だからこそ気付ける意外な事実と、スマホとのよい付き合い方を紹介します。
Photo: Adobe Stock
優秀な人ほど、むしろスマホ時間が長い
仕事柄、たくさんの方にスマホ時間を教えてもらう機会があります。
あるころ、それについて意外な事実に気づきました。
仕事ができる人ほど、むしろスマホ時間が長い傾向にあることです。
有名ビジネスメディアのアナウンサーの方。
人気ラジオのパーソナリティーの方。
優秀な編集者やライターの方。
どなたも何度もお仕事でやり取りをさせていただいた、とても優秀な方々なのですが、そういったいかにも自己管理能力が高そうな方たちが、口をそろえて言うのです。
「スマホ、めちゃくちゃ見ています」
「スクリーンタイムを見ると、毎日8時間くらいあります」
最初はおどろきました。
私は勝手に、「仕事ができる人」ほどスマホ時間は短いと思っていたからです。
自己管理能力が高い人ほど、スマホに振り回されない。そんなイメージがありました。
でも、よく考えてみると、これは完全に思い込みでした。
これは自己管理がどうとか、そういう話ではなさそうです。
大量のインプットが不可欠な仕事、がある
メディアの方に限らず、大量のインプットが欠かせない仕事、というものがあります。
とくに最新の情報をもとに仕事をされているような方は、「最低限のビジネスの原則だけ知っていたらOK」みたいなことにはなりません。
「いま現在、なにが起きているか」を常に把握し続ける必要があります。
そしてその最新情報を得るための、とても有効な手段がスマホです。
ニュースも、SNSも、動画も、ほとんどスマホで完結してしまいます。
彼らにとってスマホは、ただの暇つぶし道具ではありません。
アウトプットが多い人ほど、インプットも必要になる。
毎日企画を考える人は、毎日世の中を見る必要があります。
それに必要なインプット量は莫大。
彼らもプライベートや娯楽としてもスマホを使うでしょうが、それにプラスして仕事として大量の利用時間が乗っかるわけなので、「毎日8時間」といった数字になるのは、やむを得ない側面がありそうです。
もちろん仕事の種類にもよりますが、傾向としては、優秀な人は大量のアウトプットを求められる仕事に就きやすいとすると、優秀な人ほどスマホ時間が長く見えたのも偶然ではないかもしれません。
問題は「スマホ時間が長いこと」じゃない
平均的な人のスマホ時間は、「1日5~6時間」くらいです。(ちなみに一生に換算すると、14年以上)
ですが時間より大事なのは、そこに後悔があるかどうかです。
仕事のためにニュースを読み、SNSの反応を見て、企画のヒントを集めていた。
その結果、いい番組になった。
いい記事が書けた。
そういうスマホ時間は、たとえ長くても、意味のある時間だと思います。
一方で、見すぎてはいけないのに、ついSNSやYouTubeを見すぎてしまって後悔してしまう。
こういった後悔の念は、スマホとの距離を見つめ直すきっかけとなり得ると思います。
あなたはスマホ時間を減らすべき?
なので、「自分はスマホ時間を減らすべきか」を考えるときには、以下の2つの問いが役に立ちます。
① 自分は毎日何時間スマホを見ているか
② その中に「いつも後悔してしまうような時間」は含まれているか

※スマホの利用時間は、スマホの「設定」から確認できます。(iPhoneは「スクリーンタイム」、Androidは「Digital Wellbeing」という項目)
戸田大介(とだ・だいすけ)
山形県出身。新卒で電通アイソバー(現・電通デジタル)に入社。データアナリストとして勤務したのち、bondavi株式会社を創業。データと行動科学の知見をもとに、人の前向きな行動を引き出すアプリの開発に取りくむ。全アプリを広告なし・無償で提供し、ユーザー任意の寄付により運営している。『継続する技術』『集中』は国内有数のヒットとなり、累計ダウンロード数は1000万を超える。著書『脱スマホ術』『継続する技術』。








