「やるべきことがあるのに、ついスマホばかり見てダラダラしてしまう」
実は、ある方法を使うだけで、どんな人でも驚くほどかんたんに動き出せるようになる――500万人のアプリユーザーの行動から、そのことを見出したのは、話題の新刊『脱スマホ術』の著者・戸田大介さん。先延ばしを防ぎ、自然と仕事や勉強に集中できるシンプルな方法を教えてもらいました。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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先延ばしの原因は「締切」がないこと
――「少しずつ進めなきゃ」と思っていることほど、なぜか手をつけられず、先延ばししてしまいます。
戸田大介(以下、戸田):すごくわかります。私たちは大事なことほど、先延ばしにしてしまいます。なぜなら、大事なことの多くは「締切がない」もしくは「締切が遠い」ので、先延ばしをしても今は困らないためです。
でもどんなにやる気がなくても、締切ギリギリの仕事はやりますよね。子どもの頃、夏休みの宿題も、最終日にはなぜか驚異的な集中力で終わらせていたという人も多いのではないでしょうか。
重い腰を上げるうえで大切なのが、自分で締切を作ることです。誰にでもすぐできる、非常に有効な方法が、「10分だけタイマー」です。
――10分だけタイマー、ですか?
戸田:仕事や勉強を始める前に、「この10分だけでいいから、やろう」と、10分間のタイマーをセットするんです。
タイマーが動き出して、目の前で1秒ずつ減っていく時間を見ると、人間は「あ、時間がない。やらなきゃ」と感じるようになります。
10分だけタイマー、本当に効果ある?
――でも、自分で設定したタイマーって、「ホンモノの締切」ではないですよね?
戸田:その通りです。ですが、不思議なくらいうまくいくんです。これは自分で、自分の脳をだましているようなものなのですが。
人間の脳って、「リアルなもの」と「バーチャルなもの」を見分けるのが、実はすごく苦手なんですよ。
――どういうことですか?
戸田:たとえば、ゾンビ映画を思い浮かべてください。「ゾンビなんて現実にはいない」「これはフィクションだ」と分かっていても、迫力のあるシーンを見ると「うわっ!」って恐怖を感じます。
これは気持ちだけの問題じゃなく、体温が上がったり、瞳孔が開いたり、汗をかいたりと、体にも反応が出ます。リアルだろうが架空のものだろうが、脳や体は反応してしまうということです。
このことは私が「集中」というアプリを公開して、500万人の方の行動データを見てわかったことなのですが、タイマーもまったく同じなんです。
「別に守らなくてもいい締切だ」とわかっていても、目の前で1秒ずつゼロに近づいていく時間を見ると、人は自然と緊張感を感じて、行動したくなります。


