私たちが「人生でスマホを見る時間」は、平均で14年以上。
そんな衝撃的な事実に向き合い、「時間が溶けていく毎日」から抜け出す方法を示した1冊が『脱スマホ術』です。著者・戸田大介さんは、500万ダウンロード突破の国内No.1集中アプリの開発者。開発者だからこそ気付ける、スマホ対策の落とし穴と、現実的な脱却法を紹介します。
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「今日からSNSをやめよう」は、だいたい失敗する
スマホ依存に悩んでいる方ほど、ある日突然、こう決意しがちです。
「今日からSNSをやめよう」
「YouTubeはもう見ない」
「スマホを触るのは必要最低限だけにしよう」
気持ちはとてもよくわかります。
私たちは、スマホを見すぎたあとに後悔します。気づけば1時間、2時間と過ぎていて、「またやってしまった……」と落ち込む。だからこそ、いっそのこと全部やめてしまえばいい、と考えたくなる。
しかし、これはあまりおすすめできません。
なぜなら、「完全にやめる」という目標は強そうに見えて、実はかなりもろいからです。
実験)「スマホをやめよう」とするとどうなるか
ドイツのスマホ利用者619人を対象にした研究があります。
参加者は3つのグループに分けられました。
・1つ目は、スマホを完全に使わない目標のグループ。
・2つ目は、毎日のスマホ時間を1時間だけ減らすグループ。
・3つ目は、いつも通り使うグループです。
スマホ時間がいちばん減ったのは?
この実験から4ヶ月後、最終的にスマホ時間がいちばん減っていたのは「1日1時間だけ減らす」と決めたグループ。平均で45分減っていました。
つまり、いちばんストイックにやめようとした人たちよりも、「ちょっと減らす」くらいにした人たちのほうが、結局はスマホ時間が減っていたのです。
YouTubeやSNSは、やめない方がいい
これは、スマホとの付き合い方を考えるうえでとても大事なことだと思います。
YouTubeやSNSを「絶対に見てはいけないもの」と考えると、すこしでも見たその瞬間にその人の挑戦は「失敗」になります。
すると人は、こう思います。
「もう今日はダメだ」
「どうせ守れなかったから、もういいや」
そして、そこで脱スマホの挑戦は、どうでもよくなってしまいます。
そうならないために重要なのは、目標の置き方です。
「YouTubeをやめる」ではなく、
「YouTubeを30分だけ短くする」。
「SNSを見ない」ではなく、
「寝る前のSNSだけやめる」。
このくらいの目標のほうが、結果的には強いのです。
ルールは守ってはじめて意味がでる
守れないルールをつくるくらいなら、最初から守れる小さなルールにしたほうがいい。
スマホ依存から抜ける第一歩は、「スマホを敵にすること」ではありません。
自分が守れるくらい小さく、でも確実に、付き合い方を変えることです。
やめるより、「適切なレベル」に近づける。
そのほうが結局は、スマホを見すぎてしまう後悔は確実に減っていきます。
『脱スマホ術』では、こうした「スマホ対策の落とし穴」と、「努力しなくてもスマホ時間が減っていく方法」を、アプリ開発者の視点から紹介しているので、参考になれば幸いです。
戸田大介(とだ・だいすけ)
山形県出身。新卒で電通アイソバー(現・電通デジタル)に入社。データアナリストとして勤務したのち、bondavi株式会社を創業。データと行動科学の知見をもとに、人の前向きな行動を引き出すアプリの開発に取りくむ。全アプリを広告なし・無償で提供し、ユーザー任意の寄付により運営している。『継続する技術』『集中』は国内有数のヒットとなり、累計ダウンロード数は1000万を超える。著書『脱スマホ術』『継続する技術』。








