「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」「一生使える知識やマナーが学べる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。本記事では、その中から親が教えておくべきおやくそくを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

【海外では当たり前】「育ちがいい人」の親が必ず教えていた、たった1つのルールPhoto: Adobe Stock

アメリカのホームステイ先で驚いたこと

「断るって、必要なことなんだと学んだよ」
大学時代、アメリカに留学していた友人が、そう話していた。
ホームステイ先でかなり驚いた出来事があったという。

その日は、ホストファミリーのおばあちゃんの誕生日だった。
親戚が10人以上集まり、朝から家中がバタバタしていた。
ホストマザーも、「今日はおばあちゃんのための日だから」と、かなり気合いが入っていたらしい。

夕食が終わると、おばあちゃんが自分で焼いた大きなアップルパイを持ってきた。

しかも、「昔から家族みんなが大好きなレシピなの」
とうれしそうに話しながら、一人ひとりに配り始めたそうだ。

友人は、慣れないアメリカンな料理をたらふく食べ、かなり満腹状態だった。
でも「これは絶対に断れないやつだ……」と思ったという。

日本なら、たとえお腹いっぱいでも、「少しだけいただきます」になる空気だったからだ。

実際、友人自身もかなり苦しかったが、笑顔で受け取ったらしい。

すると、そのあと、高校生くらいの娘さんに、「あなたも食べる?」とパイが回った。
友人は、「さすがにここでは断らないよな」と思ったそうだ。

だが、その子は、「もうお腹いっぱいだから、今日はやめておく」
と、ごく普通のテンションで断った。

申し訳なさそうでもない。反抗的でもない。
本当に、“自然に断った”だけだった。

友人は、「えっ、今それ断るんだ……?」とかなり驚いたという。

でも、もっと驚いたのは、その後だった。
おばあちゃんも、「あらそう? じゃあ後でお腹すいたら食べなさいね」と笑っただけ。

空気は悪くならない。嫌味もない。「せっかく作ったのに」もない。
そのまま普通に会話が続いた。

友人はあとから、「“相手に合わせて無理すること”より、“自分の状態を正直に伝えること”を大事にしてたんだな」と妙に印象に残ったそうだ。

たしかに、日本にいると「嫌なことや無理なことをはっきりと断る」ということが苦手な人も多い。
だが、“相手に合わせ続けること”と、“礼儀正しいこと”は、本来別の話だ。

だからこそ、本当に大事なのは、「なんでも我慢できる子」に育てることではなく、“無理なことを、感じよく伝えられる子”に育てることなのかもしれない。

感じよく断れるようになろう

小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを学べる本まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「断るときはこう言おう」という項目がある。

【海外では当たり前】「育ちがいい人」の親が必ず教えていた、たった1つのルール『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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・「ごめんね。 むずかしいかもしれない。」
・「だいじに してる おもちゃだから かせないんだ。」
・「ともだちに おかねは かせないよ。」
・「やくそくが あるから また こんど あそぼう。」

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)

相手に合わせて我慢し続けるのではなく、
自分の気持ちも、失礼なくきちんと伝えられること。

「断る力」を身につけることもまた、
これからの時代に必要な「育ちの良さ」なのかもしれない。