本家ベイカレントのオフィスが入居する「麻布台ヒルズ森JPタワー」 Photo:PIXTA
「ベイカレクローン」と呼ばれる新興コンサルファームが台頭している。これらの企業は、急成長中の国産ファーム「ベイカレント」によく似た「ワンプール制」や「営業・コンサルの完全分業制」を採用。デジタル人材を供給する類似サービスを武器に、案件を次々と獲得中だ。なぜ、こうした企業に需要があるのか。発注するメリットは何か。現役コンサルがリアルな実態を解説する。(森経営コンサルティング代表取締役 森泰一郎)
コンサルティング体制がそっくり!
ベイカレントの「クローン」とは?
昨今、大手事業会社の幹部やシステム部門の担当者と話をすると、必ずといっていいほど話題になるのが、「ベイカレクローン」の俗称で呼ばれるコンサルファームが台頭していることだ。
ベイカレクローンとは、国内発のコンサルティングファーム「ベイカレント」の出身者などが独立して立ち上げた、“本家そっくり”のビジネスモデルを持つコンサル会社である。事業体制がベイカレントにあまりに似ていることから「クローン」と称されているのだ。
システム構築などを手掛けるSIer(システムインテグレーター)として1998年に創業したベイカレントは、ITを活用した業務改善・DX推進・PMO(プロジェクト管理)支援などの「デジタル領域」を得意とする。 単に戦略を立案するだけでなく、人月単位で人材を貸し出し、顧客企業の現場に入り込んで実行支援を担う手厚いサービスにも定評がある。
客先にデジタル人材を大量供給するビジネスは、一部で「高級派遣」と揶揄(やゆ)されることもあるが、現場での需要は高い。ベイカレントの2026年2月期の売上収益は約1483億円(前期比27.8%増)、営業利益は509億円(同19.5%増)と、30%を超える営業利益率を叩き出している。
ベイカレントの2026年2月期決算(出典:ベイカレント)拡大画像表示
またベイカレントは、所属するコンサルタントを特定の業界担当とせず、分野ごとに人材を固定しない「ワンプール制」を採用。営業担当者とコンサルタントの「完全分業制」を敷き、コンサルタントが提案に追われず顧客支援に集中できる体制を整えている。
そしてベイカレクローンも、本家ベイカレントに類似した「ワンプール制」「完全分業制」を採用。「デジタル人材の供給」を主力サービスとして業績を拡大している。
ベイカレクローンはなぜ需要があるのか。本家ベイカレントや大手コンサルではなく、こうした企業に発注するメリットはどこにあるのか。現役コンサルの目線で解説する。







