「経営コンサルの倒産」なぜ急増?現役コンサルがこっそり明かす“支援する側”の意外な弱点、資金繰りではなく...写真はイメージです Photo:PIXTA

経営コンサルティング会社の倒産件数が、過去最多のペースで推移している――。帝国データバンクが2025年秋、こんなレポートを発表した。倒産の憂き目に遭っているコンサル会社の中には、大手ファームを退職した人物が一念発起して立ち上げた企業も含まれる。そうした新興コンサル会社をはじめ、“経営を支援する側”で何が起きているのか。業界で生き残ってきた、独立系コンサルの現役経営者が忖度なく解説する。(森経営コンサルティング代表取締役 森 泰一郎)

「DXブーム」が一巡し
経営コンサルの倒産が急増

 2025年は、経営コンサルティング会社の倒産が相次いだ1年だった。

 帝国データバンクの調査によると、経営コンサル業界では25年1~10月にかけて146件の倒産が発生。過去最多だった24年(1~10月に128件、年間159件)の倒産件数を上回るペースで増加中だという(25年11月時点)。

 同社によると、経営コンサル会社が倒産に至る要因には、次のようなものがある。

・コロナ禍の前後に「中小企業のDX」がブームとなったが、その需要が一巡した。
・顧客企業のニーズが、より専門的な課題解決に移行した。
・専門的なソリューションを持たない小規模コンサル会社で「失注」が起きた。
・「申請代行」などを手掛けていた小規模コンサル会社が、大手ファームとの価格競争に耐えきれなくなった。

 筆者は24年1月、本連載の記事で「中小規模のコンサル会社は、事業承継やM&Aなどの分野に対応しなければ先行きが厳しくなる」と指摘したことがある。それからの約2年間は、まさにその通りに推移したと言えよう。

「経営コンサルの倒産」なぜ急増?現役コンサルがこっそり明かす“支援する側”の意外な弱点、資金繰りではなく...経営コンサル業界における倒産件数の推移(出典:帝国データバンク
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 とはいえ、コロナ禍の収束に伴って「DXバブル」が崩壊し、コンサル業界に限らず市場環境が変化しつつあることは、多くの読者がすでに認識しているはずだ。

 そこで今回は、中小規模のコンサル会社が抱える本質的な課題を、より深掘りしてお伝えしていきたい。“経営を支援する側”であるはずのコンサル会社は、なぜ倒産に至ってしまうのか――。