バークシャーのアベル新CEO、大型取引で独自色示せるかPhoto:Kevork Djansezian/gettyimages

 グレッグ・アベル氏は過去1年間、米投資会社バークシャー・ハサウェイが前任者のウォーレン・バフェット氏の時代と変わらず、積極的で好機を逃さないディールメーカーであり続けることを投資家に示そうと努めてきた。

 アベル氏は適切な発言を行っていたが、同社株の長期低迷は株主が行動を求めていることを示していた。5月下旬のある週末、その行動が実現した。

 1月にバークシャーの最高経営責任者(CEO)としてバフェット氏の後を継いだアベル氏は、その週末に住宅建設会社のテイラー・モリソン・ホームを68億ドル(約1兆0800億円)で買収することに合意し、さらに数十億ドル規模の別の取引も進めていた。1日には、グーグルの親会社であるアルファベットの株式を100億ドルで取得するという追加策を打ち出した。

「彼は信じられないほど効率的だ。私が遅くて非効率であることを考えると、それはおそらくより際立って見える」とバフェット氏はインタビューで後継者について語った。「全盛期の私でさえ、グレッグが1日でこなすほどの成果を上げることはできなかった」

 これらの取引はバークシャーがここ数年で手がけた中でも最大規模のものに数えられ、アベル氏がバフェット氏の成功した手法を踏襲しつつ、バークシャーの運営に自らの色を打ち出そうとしていることを示している。

「これは、グレッグ・アベル氏が資本を取引に振り向ける用意と意欲があり、バークシャー流に従って不人気な業界にも果敢に挑戦することを恐れていないというシグナルを送るものだ」とCFRAリサーチのアナリスト、キャシー・サイファート氏は述べている。

 バフェット氏が2025年5月に年末でCEOを退く意向を発表して以来、アベル氏はバークシャーの株主たちに、同社を米国企業の中でも特異な存在にしてきたもの、つまり、鉄道からエネルギー、子供向け玩具まで多岐にわたる無関係な事業群、圧倒的な保険部門、そしてCEOが運用する大規模な投資ポートフォリオを維持していくとの説得を続けている。