ナフサショックだけではない…供給激減で関係者が焦る「半導体の製造に欠かせない物質」とは?【池上彰・増田ユリヤ】2026年5月27日、米ワシントンのホワイトハウスで行われた閣議で、発言するドナルド・トランプ米大統領 Photo:AFP=JIJI

トランプ支持者も批判
イラン情勢は裏目に

増田 中東情勢は膠着状態が続いています。ホルムズ海峡の封鎖で原油を積んだタンカーが航行できなくなって以降、世界各地が原油高の影響を受け、国によっては国民に生活を「省エネモード」に切り替えるよう呼び掛けています。

 米国でも物価上昇が消費者の生活に打撃を与えています。米国は産油国のため原油不足に陥ることはありませんが、価格高騰の影響は避けられません。物価高が進み、米国国内からは不満が噴出していて、元はトランプ大統領支持者だった人たちも「イランなどに手を出したために生活が苦しくなっている」と批判の声を上げ始めています。

 トランプ支持者の中でも政権に対する評価が割れていて、MAGA派といわれるトランプ氏の熱心な支持者たちは「この機にイランをつぶすべきだ」などと支持していますが、米国ファースト派の人たちは、「今のトランプ氏の姿勢は米国ファーストではない。イスラエルファーストだ。とても支持できない」と言い始めていますね。

池上 「MAGA(Make AmericaGreat Again)ではなくMIGA(MakeIsrael Great Again)だ。そうである以上支持できない」というわけですね。

増田 イスラエルの言いなりになり、中国にも弱腰だとなれば、「マッチョな米国のリーダー」だからこそトランプ氏を支持していた人たちが離れるのは時間の問題です。トランプ氏としては早くイラン情勢にけりをつけて2026年11月の中間選挙に備えたかったのでしょうが、完全に裏目に出ています。

 もっといえば250周年となる7月4日の独立記念日に「対イラン戦争勝利」を演出したかったのでしょう。しかしトランプ氏は「勝った、勝った」「もう終わりだ」と言いながら状況を収められないまま、ずるずるとここまできています。