「生きる」ことは辛いことばかりだ。
だが、「あること」に気づくと、人生が少し楽になる。
人生は、思っているよりもずっと短い。限られた時間を「自分第一」で生きるためにはどうしたらいいのだろうか?
その答えが、『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』(クリス・ギレボー著、児島修訳)にある。本稿では同書から特別に一部を公開する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・佐藤里咲)
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過去の後悔に囚われる辛さ
「あの出来事さえなければ……」
人生を振り返ると、そんな出来事が一つや二つあるものだ。
裏切られたこと。失敗したこと。思うようにいかなかったこと。
そして年齢を重ねるほど、人は無意識にその記憶を何度も思い返すようになる。
だが、ここで見落とされがちなことがある。
老後が充実する人ほど、実は「過去」に執着していないのだ。
もちろん、嫌な出来事を忘れる必要はない。
だが、変えられない過去を何度も頭の中でやり直しても、現実は変わらない。
「あの人のせいで」「あのとき別の選択をしていれば」
そう考え続けるほど、今この瞬間に使える時間やエネルギーは失われていく。
一方で、人生後半を楽しんでいる人は違う。
過去を受け入れたうえで、「自分が変えられること」と「変えられないこと」を冷静に見極めている。
だからこそ、もう戻せない出来事に時間やエネルギーを使いすぎない。
人生には「どうしようもないこと」もある
では、なぜ変えられないものへの執着を手放した人ほど、人生後半を充実させることができるのだろうか。
それにはこんな理由がある。
自分の力ではどうしようもないことをどうにかしようとするのはやめる。あなたがいてもいなくても、時間は刻々と過ぎていくのだ。計画を立てるが、それに固執しない。予期せぬ出来事が起こったら、それに合わせて柔軟にスケジュールを修正する。不可抗力によって、自分のエネルギーや行動が日々変化することを受け入れる。
逆説的だが、抵抗するのをあきらめれば、「自分が変えられることを変えるチャンス」という、もっと価値のあるものが得られる。自分の能力には限界があることを認識すれば、解放された気分になれる。時間との戦いで勝つのをあきらめることで、残りの人生をずっと幸せに(そしてより充実して)過ごせるようになるのだ。
結局のところ、人生を苦しくしているのは、過去の失敗そのものではない。
「変えられないものを変えようとし続けること」だ。
過去は変えられない。時間も止められない。自分の力が及ばない出来事もある。
だからこそ、人生後半を充実させる人は、それらと戦うことをやめる。
そして、そのぶんの時間やエネルギーを、「今の自分が変えられること」に使うのだ。
過去への執着を手放すとは、あきらめることではない。
残された時間を、もっと大切なことのために使う選択なのである。
(本稿は、『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』の発売を記念したオリジナル記事です)









