そしてスペインにも同じように後半からハイプレスを仕掛けて逆転勝ちし、前評判を覆してベスト16に進出しました(図37)。

図37 森保ジャパン2022年W杯ドイツ戦布陣同書より転載 拡大画像表示

森保ジャパンの目標は
「ベスト8」から「優勝」へ

 森保監督は第二期(2022~2026年)において、第一期(2018~2022年)と比べて大きく2つのことを変えました。

 1つ目は目標設定です。

 第一期は史上初となるベスト8を目標に掲げていましたが、第二期は優勝を目標に掲げるようになったのです。

 カタールW杯ではベスト16に進んだものの、決勝トーナメント1回戦でPK戦の末にクロアチアに敗れてしまいました。そのときの戦いぶりと選手たちの悔しそうな表情を見て、森保監督は「もっと上を目指せる」と確信したそうです。

 2つ目はマネジメントのスタイルです。

 第二期は名波浩コーチと前田遼一コーチが入閣し、攻撃を名波コーチ、守備を第一期からいる齊藤俊秀コーチに完全に任せるようになりました。第二期からは練習や取り仕切りを完全にコーチに任せ、「ヘッドコーチ型監督」から「マネジメント型監督」になったのです。

 より詳しく言うと、第一期の終盤、2022年W杯最終予選の途中あたりからすでに森保監督は「マネジメント型監督」へ段階的に移行していました。攻撃を横内昭展コーチ、守備を齊藤コーチに任せたのです。

 それを第二期ではシステム化し、森保監督は「マネジメント型監督」を名乗るようになりました。

 分業制の導入で、攻守においてより細かい戦術にトライするようになりました。

 ここから森保ジャパンの戦術を深掘りしていきたいと思います。