Photo:JIJI
アメリカとカナダ、メキシコを舞台に2026年6月11日に開幕するサッカーのワールドカップ北中米大会の出場国がほぼ出そろい、今月上旬にはグループステージの組み合わせ抽選会も行われた。総勢48カ国中で出場を決めている42カ国は、新たなスーパースター候補を擁する古豪、世界をけん引してきたベテランを擁する強豪、過去を越える歴史を築こうと虎視眈々の日本をはじめとする常連、そして興奮と緊張を交錯させている初出場勢など多士済々な顔ぶれになっている。(ノンフィクションライター 藤江直人)
強豪が並み居る中で異彩を放つ
「怪物」擁す古豪ノルウェーの爆発力
世界最高のストライカーが、満を持してワールドカップの舞台に立つ。フランスやスペイン、イングランド、ドイツなど優勝経験のある強豪国が順当に北中米大会への出場を決めているヨーロッパ勢。そのなかで異彩を放っているのが、7大会ぶり4度目のワールドカップに臨む古豪ノルウェーとなる。
ノルウェーはヨーロッパ予選のグループIで、ドイツと並んでワールドカップ歴代2位タイとなる4度の優勝の実績を持つイタリアと同組になっていた。しかし、終わってみればイタリアにホーム、アウェイでともに圧勝するなど、8戦全勝、得点37に対して失点5と圧倒的な成績でトップ通過を決めた。
そして、爆発的な攻撃力の中心を担ったのがアーリング・ハーランドだ。身長194cm・体重88kgのサイズとともに、最前線で突出した存在感を放つ25歳の怪物ストライカーは予選の全試合で合計16ゴールをマーク。北中米大会出場を決めた11月16日のイタリア戦でも、敵地で2発を叩き込んでいる。







