三笘、中村、堂安、伊東が暴れた
「攻撃的3-4-2-1」システム

 森保一監督は日本代表史上、最高の勝負師と言っていいでしょう。

 2022年カタールW杯ではドイツとスペイン相手に、後半から戦術を大きく変えて逆転勝ちに成功しました。

 3対2で逆転勝利した2025年10月のブラジルとの親善試合もまさにそうでした。ゲームの流れを読み、采配によって勝利をたぐりよせられる監督です。

 森保監督はW杯に向けた4年間を、本大会で使う采配のカードを増やすための期間と考えているふしがあります。

 毎試合の勝利を大事にしながら、長期的にさまざまな課題のチェックとトライをしながらチームづくりをしています。

 その結果、さまざまなカードを持つチームになりました。

 森保ジャパンには主に3つのシステムがあります。それが、「布陣1:攻撃的3-4-2-1」「布陣2:攻撃的3-1-4-2」「布陣3:CB型4-2-3-1」です。その1つ、2026年北中米W杯に向けて、森保ジャパンの定番になったのが3-4-2-1です(図38)。

図38 森保ジャパン(2026年W杯予選)同書より転載 拡大画像表示

 もともとは4バックを基本布陣にしていたのですが、W杯最終予選を控えた2024年6月から3バックを基本布陣にし始めました。

 画期的だったのは、3-4-2-1のウイングバックのポジションに「サイドバック」タイプではなく、「ウイング」タイプを起用したことです。

 具体的には左には三笘薫選手や中村敬斗選手、右には堂安律選手や伊東純也選手を起用したのです。

 ピッチ上に攻撃を特徴とする選手が多くいる強気なシステムです。

 すでに2022年カタールW杯のドイツ戦後半途中からこの強気なシステムを採用していたのですが(左ウイングバックに三笘選手、右ウイングバックに伊東純也選手)、そのときは0対1の状況で、何としても得点を奪うための緊急作戦でした。