人を見抜くには、言葉や愛想ではなく「行動パターン」を見ることが最も正確です。信頼の指標となるのは、言っていることとやっていることが一致する「言行一致」の度合いです。また、感情に流されず、「自分が嫌いな行動をとる人か」という明確な基準を育てましょう。相手の属性を横に置き、行動だけを客観的に観察することが大切です。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)
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人を見抜くには、ここを見る
今日のテーマは「人の見抜き方」です。結論から言いますと、一番正確に人を見抜く方法は「言葉を聞かずに行動を見ること」です。
言葉でよく見せたり、言い訳をしたりするのは誰にでも簡単にできます。また、事が起きた後から解釈を変えることもいくらでも可能です。そのため、相手の言葉はほとんど聞かなくてよいのです。
大切なのは、その人が何をやっているのかという「行動パターン」です。やっていることだけを書き出し、それをもとに評価することが最も重要になります。
言葉と行動の「乖離(かいり)」で誠実さを測る
ただ、「どのような行動をとる人が危険なのか」を簡単に見分けることはできません。「こうすれば絶対に大丈夫」という明確な基準はありませんが、少なくとも判断材料にすべきなのは、言葉ではなく行動です。
さらに踏み込んで言うなら、「行動と言葉の乖離(差)が大きい人」には注意が必要です。
私は時折「誠実さ」についてお話ししますが、私個人の誠実さの定義とは「言っていることとやっていることが、なるべく一致していること」です。できもしないことは口にせず、言ったことはなるべく守ろうとする。そういう人こそが信頼できると考えています。
つまり、言葉を聞くときは、言葉そのもので相手を判断するのではなく、「言葉と行動の差を測る」ための目安にしてみてください。その差が小さければ小さいほど、その人は信頼に値するということになります。
自分の「嫌いな行動」を明確に知っておく
基本は行動をしっかり見て、それを書き出し、その行動を自分がどう判断するか。その「目」を育てていくと、自然と他人を見る目が備わってきます。理屈で考えるよりも、たくさんの人の行動を見て、頭の中で分類していく方がうまくいきます。
「人の行動を見てジャッジする」と言うと、あまり良くないことのように聞こえるかもしれませんが、実は行動を基準に判断したことは、そうそう間違えません。「この人が好きか嫌いか」という感情よりも、「こういう行動をする人が好きか嫌いか」という基準を育てておくのがおすすめです。
パッと見の愛想が良く、どんなに甘い言葉をかけてくる爽やかな人であっても、あなたの「嫌いな行動」をとる人であれば、それは参考になりません。「この人のやっている行動は、自分の嫌いなことだな」と思ったら、そちらが真実であることが多いのです。逆に、自分にとって嫌な行動をする人が実はいい人で、その人に助けられるといったことは、ほぼありません。
だからこそ、「自分の嫌いな行動とは何なのか」を自分自身が知っておくことが、他人を見る目を養う上で非常に大切になります。
「言行一致」の難しさと信頼の価値
ここで、誠実さについてもう少し掘り下げてみましょう。「自分が言ったことは守らなければならない」という前提条件を自分に課したとします。すると、実はあまり軽はずみなことは喋れないことに気がつくはずです。
できもしない調子のいいことばかりを言う人が、「言ったことは全部守る」という縛りを設けたら、「もっと言いたいことがあるのに、実際には何も言えない」とふと気づくでしょう。それくらい、言動を一致させるというのは難しいことなのです。
世の中には、できもしないことを調子よく口にする人がたくさんいます。だからこそ、「言葉と行動の差をなるべく小さくしよう」と意識した瞬間に、おいそれと無責任なことは言えなくなります。逆に何も言えなくなってしまうと感じるかもしれませんが、実際のところ、それが現実なのです。だからこそ、言行が一致している人は「信頼に値する」のだと思います。
相手の属性ではなく「行動」に注目する
少し話が脱線しましたが、簡単にまとめると「その人の行動を見ましょう」ということです。そして、あなたにとっての「嫌いな行動」や「好きな行動」が何なのかを明確にしておくこと。
相手がどんな雰囲気の人か、自分とどのような関係性なのかといった要素は、いったんすべて横に置き、「その人が自分の好きなこと(あるいは嫌いなこと)をしているかどうか」という観点から観察してみるとよいと思います。




