◆毎日が幸せな人とイライラする人の決定的な違い
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)
Photo: Adobe Stock
当たり前の毎日があるという「奇跡」
今日は「普通の毎日が奇跡である」ということをお話したいと思います。昨今の海外の紛争などのニュースを目にして、皆さんも同じように感じていらっしゃるかもしれませんが、毎日を普通に過ごせるというのは、改めて奇跡であり、幸せなことだと私は思っています。
喪失とうつ病の経験から学んだこと
私自身の話をしますと、30代で父親を亡くし、その後、7年半ほぼ毎日顔を合わせ、一緒に暮らしていたパートナーを亡くしました。さらに、自身のクリニックを立ち上げるタイミングで、うつ病になってしまったのです。
うつ病が治るまでには長い月日がかかりました。そのつらい時期を通じて、「今まで当たり前だったものが、当たり前ではなくなる」という経験を身をもって味わいました。
穏やかな日々の尊さを取り戻して
今、穏やかな日々が戻り、素敵な人とも一緒に過ごせるようになりました。友達とご飯を食べに行ったり、夜になったら自然と眠くなり、朝はしっかり起きられる。そして「暖かいな」「気持ちいいな」と四季を感じながら、のんびりと過ごすことができる。
うつ病の時期には難しかった、こうしたささやかな日常の営みができるようになり、改めて「毎日が奇跡で、幸せなのだ」と実感しています。「毎日が奇跡」というと、言葉だけでは綺麗事のように聞こえたり、ハッと気づかされるようなインパクトに欠けると感じる方もいるかもしれません。しかし、これは紛れもない真実なのです。
日常の幸せを実感するための「想像力」
では、この真実を親身になって、より現実として感じるためにはどうすればよいのでしょうか? 今日お伝えしたいのはその方法です。それは、「もし今あるものがすべてなくなったらどうなるか」を想像しながら生きていく、ということです。
年齢を重ねると、何らかの喪失体験をする人が増え、当たり前だったことがそうではなくなる悲しみや、そのありがたさに気づくようになります。しかし、平和な日々が長く続くと、私たちはついその感覚を忘れてしまいがちです。人間の脳は、毎日同じ状態が続くと、それを新たな刺激として捉えなくなる傾向があるからです。



