5.自分を被害者にしない

『新しい自分に目覚める4つの質問』の事例の中では、母子家庭で育った若い女性の例が出てきます。家計が苦しく、仕立て屋の母親の仕事を助けるために、彼女は「学校に行かせてもらえず、手伝いをさせられた。他の子たちのように普通の学校生活を送りたかったのに」という思いを抱いていました。

「学校に行きたかった」、「重荷を背負わされた」という考えに囚われている間は、被害者意識に満ちていましたが、ワークを通じて、母親に強制された訳ではなく、家計を助けるために、自分自身の選択で学校に行かずに家に残ったのだということが見えてきました。それにより彼女は、自分自身の中にある思いやりや、一生懸命働いていた母親への感謝の気持ちを発見していきます。

 ワークは、自らの探求により、被害者の立場に留まるのではなく、自分自身の力を見出し、引き出していくものです。