ポジティブなメッセージなら
社員は努力をする
本田 社員にとって本当に働きやすい環境を考えられたんですね。
前澤 月曜から金曜まで毎日8時間も拘束される働き方が本当に人間らしいでしょうか。少なくとも僕自身は違うと思いました。実際、1日で集中できる時間は3時間から5時間くらいでしょう。それを週3、4日やるくらいのリズムが人間らしくて自然な形なのではないかと思うんです。ところが、会社では就業規則を作って8時間労働を強いていました。この矛盾を解決できないかと考えた結果、この短時間労働への挑戦が始まったんです。
本田 実際、8時間会社にいたとして、どれくらい真剣に仕事をしているか。もしかしたら、4、5時間くらいかもしれない。それ以外の時間はぼーっとしていたり、ウェブでニュースを見たり、SNSを見てしまったり。だったら、さっさと帰って他のことをしたほうがいい、という発想ですね。
前澤 時間に余裕が生まれると、心と体にも余裕が生まれます。精神的、体力的な余裕は、経験や知識の増大にもつながります。より仕事ができる人に育っていくということです。時間がなければ読書もできません。家族とのコミュニケーションもできない。遊ぶ時間がなくなり、どんどんキャパシティがなくなっていく。結果、職場に戻っても、いいアイディアやあたらしいものは生まれません。時間に拘束されるという悪いスパイラルと、いいスパイラルは両極端だと思うんです。いいスパイラルで働き方を変革して実績を残すことによって、こういうやり方もあるんだと世の中に発信できれば、と考えています。