「悩んでいる時間が激減!」
「仕事のキャパが10倍に!」
こんな感想が寄せられているのが木下勝寿氏のベストセラー4部作だ。読者が衝撃を受けたのはモチベーションや頑張り方ではない。「考え方のクセ(思考アルゴリズム)」だった。
話題の新刊で木下氏は「地頭は“センス”ではなく“スイッチ”。押し方を知れば変えられる」と語る。ライターの照宮遼子氏が新刊をコンパクトに深掘りする。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

【9割の人が知らない】仕事が速い人のたった1つの共通点とは?Photo: Adobe Stock

ある日突然、「一度に大量の依頼」が!

ライターの仕事が増えてくると、本を読む機会が激増する。
一回の依頼につき十本程度の記事なら十分対応できていた。

だがあるとき、数十本という依頼が一気に来た。しかもスケジュールがタイト。さらに悪いことに、依頼時、私は実家への帰省中だった。

実家では集中できる環境もなく、読むスピードも普段よりも明らかに落ちていた。
いつも通り読み終えてから書き始めたのでは、どう考えても間に合わない!
さて、どうすればいいのか?

仕事が速い人は何が違うのか?

短時間で圧倒的な成果を出す経営者として定評のある木下勝寿氏は新刊『地頭スイッチ』でこう述べている。

質を落とさずに実務時間を短縮するのは一朝一夕にはいきませんが、着手時間を早めるのは今すぐ変えられます。
実務時間を変えなくても、着手を早めるだけで納期に間に合うケースは少なくありません。

――『地頭スイッチ』より(P.154)

これを読み、思い切って、数ページ読んだら記事を書く、という進め方に切り替えてみた。
これで本当に数十本分確保できるか不安だったが、読み書きを並行したことで、自宅に戻ったときにはすでに書くリズムができあがっていた。

本書でいう納期の「足し算の型」とは、まさにこういうことだ。
納期までの時間は、着手までの時間と実務にかかる時間の合計であり、実務の時間の速さだけが納期を左右するわけではない。

この本を読む前、私も意識できていなかったが、「着手までの時間」がこれほど重要なのかということをこれほど痛感したことはない。

「いつも締め切りギリギリ」から抜け出したい人へ

自分の仕事をやるのが遅いと感じたとき、その原因が本当に実務スピードにあるのか、それとも着手のタイミングにあるのか。

スキルを磨く前に、始める時点を見直す。

それだけで、同じ仕事量でも結果は変わってくるはずだ。

そのヒントが、本書には詰まっている。
読む前は仕事術の本だと思っていたが、自分の「無意識の思考グセ」に気づかされた貴重な一冊だった。