メールも無視される「仕事ができない人」の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

重要なメールを相手に読んでもらえず、業務やチームの足を引っ張ってしまう人がいる。一方で、どれだけ複雑な連絡や急なお願いでも、確実にメールが読まれ、すぐに返信が返ってくる人もいる。両者の違いとは? 815社のビジネスパーソン17万人の行動と人事評価を徹底分析してわかった、その答えを紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・石井一穂)

「メールを無視される人」の特徴

「メールを無視される人」には、ある共通点がある。

それは、メールを無視する「相手が悪いと思っている」ことだ。

「届いたメールは読むのが義務だ」と考え、自分の落ち度を顧みない。

だから、何も変えようとしない。変わろうとしない。
その結果、その後も無視され続ける。

この意識の差が、「言葉が届く人」と「存在ごとスルーされる人」の差を分けている。

815社のビジネスパーソン17万人を分析した結果、優秀な人たちは、一般社員と違って「返信が来なかった事実」を自分の落ち度と捉え、文面を反省・改善しているからだ。

期待されている人の88%は、無視されたメールを振り返る習慣を持っていることがわかりました。
件名、本文の長さ、送信時間、何が悪かったのか。返信がこなかったメールを分析して、改善の種に変えていたのです。

――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より

メールが返ってこないからといって、「相手のルーズさ」のせいにして片付けてはいけない。

熱意を込めた長文が、相手のスマホやPCの画面をただ圧迫している。
要点がわかりづらいから、スクロールする気すら奪ってゴミ箱に捨てられる……。

すべては、相手の脳にかかる負荷を想像できなかった「自らの怠惰」が招いた結果なのである。

「メールを無視されない人たち」がやっている工夫とは

確実にメールが読まれる人たちは、何をしているのか。

その答えは、「送り方の工夫」にあった。

メールの本文で「Point:要点」「Reason:理由」「Deadline:期限」を明示的に盛り込む形式です。
また、以下の特長も判明しました。

● 本文は一般社員より32%短い
● 冒頭で結論を提示し、その後3点箇条書きで整理
● 最後に「誰が・何を・いつまでに」を明記
(中略)
とくに、「5分ほどの確認で済みます」と、所要時間を書き添えているメールは返信率がさらに上がっていました。
人は負担が見えない作業を先送りにする傾向があるため、想定時間を提示すると行動率が跳ね上がるのです。
送信タイミングにも共通点がありました。
メールの開封率が最も高いのは「9時の始業前」「昼休み明けの13時半」「午後の会議が始まる前の16時台」。逆に昼休み直後や金曜夜は埋もれやすい。
期待されている人たちはこの事実を知っているため、月曜日の9時前に送信予約をする習慣を持っていました。

――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より

極限まで絞られた箇条書き、そして相手の業務リズムへの配慮。
それらは単なる「気遣い」ではない。
自らの仕事を滞りなく進めることへの責任感と、他者の尊重を両立するために必須の「作法」なのだ。

たかがメールと軽視せず、他者の時間と感情を尊重できる者だけが、この先も必要とされ続ける確固たる信頼を勝ち取るのである。

(本稿は、越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』の内容にもとづいて作成した記事です)

越川慎司(こしかわ・しんじ)
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。