ついに日経平均が史上最高値の7万2000円を突破した。だが、その陰で多くの人が手取り収入の減少に苦しんでいる。また、貯金か投資か、一歩が踏み出せない人も多い。そんなときに効く特効薬はないだろうか。
今回はライターの米多寿樹氏が「貯金と投資の名著」を厳選。「読むと人生が変わる」「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書」と絶賛されているベストセラーのエッセンスを特別配信する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・寺田庸二)

「高密度な人生を送る人」の習慣・ベスト1Photo: Adobe Stock

一体全体どっちが正しいの?

「将来のことを考え、若いうちからやりたいことを我慢してでも、貯蓄や投資をするべきだ。余裕ができてから好きなことをやればいい。まずはNISAの枠を埋めることを考えよう」

「いや、歳をとってからやろうと思っても、体力の問題などでできなくなっていることはある。むしろ若い頃は、どんどん体験やスキルアップにコストをかけるべきだ」

前者の意見も後者の意見も、世間にはあふれている。
どちらが正しいのか、調べるほどにわからなくなり、とりあえず現状維持で流されている人も多いのでは?

「貯金」は貧しい人のためのもの

ベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』はそこに明確な基準を示す。

「何を重視すべきかは、その時点の経済状況次第である」と。

投資資産が少ないなら、貯金を増やすこと(そしてそのお金を投資すること)に注力すべきだし、すでに大きな投資資産があるのなら、投資計画に時間を費やしたほうがいい。
思い切った言い方をすれば、貯金は貧しい(投資するお金がない)人のためのものであり、投資は豊かな(投資をするお金がある)人のためのものだ。

――『JUST KEEP BUYING』より

……とてもシンプルな考え方だ。
こうした明快な論理と断言で読者に行動を促すという意味で優れた本である。

高密度な「人生の実用書」とは?

なお、あわてて付言するなら、著者のニック・マジューリが「貯金は貧しい人のためのもの、投資は豊かな人のためのもの」というときの「貧しい」「豊か」には絶対的な意味と相対的な意味がある。どういうことか。

たとえば今、仮にあなたが20代前半の若者で、月給から幾ばくかを投資に回せるくらいに生活費にゆとりがある、現代の平均的な状況を思えば「豊か」な人だったとしよう。
これは「投資ができる」という意味で絶対的な「豊かさ」だ。
しかし、そうした人であれば、順当にキャリアアップすることで、すぐに収入は上がる。そう考えると、今の自分は未来の自分から見て相対的には「貧しい」。

となれば、この状況で注力すべきは……その答えは、ここまでのヒントで考えてみるなり、本書を実際に手に取るなりしてみてほしい。

こうしたシンプルな原則とそこから導き出される行動のセットが、端的な形で他にも無数に詰め込まれている。
『JUST KEEP BUYING』は高密度な人生の実用書だ。