連日、日経平均が乱高下しているが、物価高は加速するばかり。
そんななか貯金か投資か、一歩を踏み出せない人も多い。何か特効薬はないものか?
今回はライターの米多寿樹氏が「貯金と投資の名著」を厳選。「読むと人生が変わる」「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書」と絶賛されているベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』のエッセンスを特別配信する。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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支出を減らせばお金持ちになれるのか?
ネットの有名コピペの元ネタになったという、阿刀田高のブラックジョークにこんなものがある。
男B「六十本くらいかな」
(中略)
男A「それを何年続けているんだい」
男B「ざっと十年かな」
(中略)
男A「まったく無駄な話だ。タバコさえ吸わなきゃ、ほら、あそこにある高級車くらい買えただろうにな」
(中略)
男B「フーン。実は、あれ、ボクの車なんだ」
(阿刀田高『新装版 ブラック・ジョーク大全』講談社文庫、Kindle版 P.266~267から引用)
このようにして何十年とコケにされているような考え方だが、日々の嗜好品のようなちょっとした無駄遣いを節約し続ければ、塵も積もれば山となる。いつか大きな資産ができるまで、じっと我慢の子であった……などと考える人は、今なお少なくない。
胸のすくような思いがする発想
ひとことでまとめれば、「支出を減らせばお金持ちになれる」という発想。
『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』では、これをばっさりと切り捨てる。
その書きぶりは、思わず清々しさを覚えるほどだ。
少々長くなるが以下に引用してみよう。
しかし、それが可能になるのは、投資によって年12%のリターン(市場平均の8~10%を大きく上回る率)を得ている場合だけである。
しかも、仮に年率12%のリターンが得られたとしても、それは相場下落時にパニックに陥って売り払ったりせず、何十年にもわたって株式のポートフォリオを100%保有することが前提になる。これは「言うは易く行うは難し」だ。
(中略)
「あなたがお金持ちになれないのは、激安の洗剤を使っていないからです!」
――といったメッセージは、私たちをバカにしている。
――『JUST KEEP BUYING』より
どうだろうか。胸がすくような思いがしなかっただろうか。
もちろん、著者もこのあとに続くくだりで申し添えているように、余計な支出を見直すことも時には必要だ。
使っていないサブスクは解約しよう。携帯電話の料金プランは細かく見直そう。だが、支出の見直しが第一になるのはおかしい。
それよりも収入をどうやって増やすか、そうして増えた収入を、どのように収益を生み出す資産に投資するかを考える時間のほうが大切だ。
投資にとどまらない生き方に直結する内容
忙しい現代人に、一つの物事に使える時間や認識の配分は限られている。
それを最大限に効率よく使うためには、問題設定を間違えないことがとても大切だ。
支出を見直すよりも優先すべき問題設定がある。
しかも、支出を抑えることは、往々にしてストレスの原因になる。
私はタバコは吸わないが、コーヒーは作業中は手放せないし、甘いものだってつまみたい。これができるかできないかで、仕事の効率が格段に変わってしまう。それすなわち、収入に直結する。
嗜好品に払う代金よりも、効率的に仕事を進めて稼ぐ金額のほうが、確実に高い。
そんなふうに堂々と主張する根拠を本書は与えてくれる。
投資だけにとどまらない、生き方に直結する内容でもあるのだ。








