ここにきて米国株式市場でS&P500が過去最高値を更新している。
絶好の機会を前にして、「貯金」か「投資」か、何を軸に判断したらいいのか?
今回はライターの米多寿樹氏が「貯金と投資の名著」を厳選。「読むと人生が変わる」「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書」と絶賛されているベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』のエッセンスを特別配信する。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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投資貧乏……?
稼いでそうなのに、やたらとケチ。金欠アピールに余念がない。そういう人に会うことが少し前から増えた。
大体、そういう人は投資を始めている。NISAの枠に満額をつっこむために、支出を切り詰めているのだ。
別に当人が満足しているならとやかく言うこともないのだが、どうもこういう人たち、人生が楽しそうに見えないのがよくない。
私はこうした経験が積み重なって、投資を煽る言葉に不快感を持っていた時期がある。人を幸せにしないシステムなのではないか? と。
『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』にはこうした、昔の私に似たような実感を持っている人に対してかけるための言葉も綴られている。
著者いわく、投資を意識するあまり、支出に「罪悪感」を覚えている人。そういう人物は、富裕層であっても多いのだとか。
投資が悪いのではない。間違った考え方で投資に取り組んでしまうことが悪いのだ。
これに対して著者が示すのはこんな処方箋だ。
「2倍ルール」と「『充実感』を第一に考える」こと。
2つの原則で人間に向き合う
「2倍ルール」も「『充実感』を第一に考える」も、聞いてしまえばなんのことはない、シンプルな原則だ(本書の美点は、著書がとにかく考え抜いた先の単純さを臆すことなく示し続けてくれることにある)。
(中略)
この2倍ルールに従うことで、買い物をするとき、冷静に「自分は本当にこの商品を買いたいと思っているのか?」と立ち止まって考えられる。買い物と現金で2倍の現金が出ていくことになるからだ。
――『JUST KEEP BUYING』より
「『充実感』を第一に考える」の方はもう少し入り組んでいるが、突き詰めれば、お金は自分が望む生活を実現する道具であるべきだ。
これはとても重要なポイントだ。
自分にとって大切なことは何か?
こんな生き方はしたくない、と思うものは何か?
どんな価値観を世界に広げたいか?
こうした問いへの答えがはっきりすれば、お金を使うことが簡単になり、楽しくなる。
つまり重要なのは、「何を買うかではなく、どんな基準で買うか」なのだ。
──『JUST KEEP BUYING』より
投資を通じて人間の生き方にまで迫ろうという書
要するに、行動経済学のような発想で自分に考え、立ち止まるための制約をつくり、さらには哲学的思考によって常日頃から自身の生活態度を深く掘り下げておくことが大事なのだ。
投資とはこんな意味でも、自分に向き合い、自己を研鑽する機会を与えてくれるものなのだと言える。
『JUST KEEP BUYING』は投資を通じて、人間の生き方にまで迫ろうという書なのだと言えなくもない。








