ドナルド・トランプ米大統領は永遠に続く戦争を終わらせると約束して就任した。だが現在、同氏はイランとの交渉に行き詰まり、出口が見えない状況に陥っている。地政学アナリストらによると、この膠着状態はイラン政府の手慣れた戦術、すなわち交渉を長引かせ、自国のレッドラインを越えるいかなる譲歩も先送りするという手法に有利に働いている。米国政府とイラン政府は、戦争を停止し、ホルムズ海峡を開放し、米軍によるイランへの海上封鎖を解除するという了解覚書に署名した。その上で両者は、イランの核開発計画など、はるかに難解な問題については60日以内に解決することを目指して協議することで合意した。了解覚書の発効から2週間が経過したが、本格的な核協議は始まっていない。それどころか、米国とイランは、いずれもすでに解決されているはずだった問題、つまり、海峡の管理権を誰が握るか、イスラエルはレバノンでの戦争を停止しなければならないか、そして米国の制裁によって凍結された資産の解放をどうするかといった問題についてを改めて争っている。