「なんであの人はあんな態度をとるの?」と他人の言動にモヤモヤし、感情を振り回されてしまうことはありませんか? 実はそのイライラの裏には、ある「心のメカニズム」が隠されています。相手を変えようとするのではなく、自分の心をスッと軽くする王道のアプローチとは。人間関係で損をしないための、穏やかで賢い付き合い方のヒントをお届けします。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。

【精神科医Tomyが教える】他人にイライラしなくなるための心の持ち方・ベスト1Photo: Adobe Stock

他人にイライラしなくなるための心の持ち方

今日は、他人にイライラしなくなる方法についてお話ししたいと思います。

私自身も先日、ある方とやり取りをしていて「あれ? この人、結構失礼じゃないかな」と感じ、少しイライラしてしまう出来事がありました。しかし、そうした感情に振り回されないために、私が普段から実践していることがあります。

他人にイライラしているとき、まずは「自分の心の中で何が起きているのか」を知ることが大切です。相手を変えることはできませんので、自分の心の内を理解し、対策を打つのが王道のアプローチと言えます。

イライラの正体は「過剰な期待」

イライラしているとき、私たちの心の中には必ず「期待」が存在しています。その期待を裏切るような出来事が起きたとき、人は他人にイライラしてしまうのです。

私の場合も、「本当はこう対応するのが常識だろう」という相手に対する期待があり、相手がそれをしなかったことが明確になったからこそ、腹が立ってしまったわけです。このような時は、まず「自分の中に期待があり、その通りにならなかったからイライラしているのだ」と気づくことが第一歩となります。

「価値観の違い」と割り切り、責めることをやめる

ここで重要なのは、相手を憎んだり「なんだこの野郎」と感情的になったりしないことです。人間なのでそう思ってしまうこともありますが、これは単なる「文化や価値観の違い」とも言えます。

相手からすれば、悪気はなく「何でもないこと」として行動している場合がほとんどです。仮に悪意があったとしても、それは自分の価値観とは相容れないというだけの話です。

結局のところ、イライラする一番の原因は「人を責めること」にあります。「こいつはひどい奴だ」と相手を責めると、なぜ自分がこんな目に遭うのかと怒りが湧いてきます。逆に、「私が何か悪いことをしたのかな」と自分を責める(自責的になる)タイプの人もいますが、どちらに向かっても、モヤモヤしてイライラすることに変わりはありません。

「普通はこうするよね」という自分の期待が、もしかすると過剰だったのかもしれません。しかし、期待が過剰だったにせよ、相手が期待通りに動かなかったにせよ、起きているのは単なる「期待とのズレ」という一つの現象に過ぎないのです。