「気になることがあればいつでも相談して」と声をかけているのに、問題が大きくなってから初めて知らされる――そのパターンが繰り返されているなら、仕組みそのものを変える必要がある。

「迷い」が報告遅れの温床になっている
上司が「何かあったら言って」と伝えても、
部下の側には別の葛藤が生まれているという。
「これは報告すべきレベルの話なのか」「今は上司が忙しそうだ」――
こうした迷いが、報告を先送りにしてしまうことにつながっていく。
報告のタイミングや内容を部下の判断に委ねてしまうと、
部下は「後で」「落ち着いたら」と先延ばしにしやすくなる。
問題が小さいうちに動けるかどうかは、
この迷いを生まない仕組みを上司側がつくれているかどうかにかかっている。
「悪い報告をせざるを得ない仕組み」をつくる
「何かあったら言って」と言われても、部下は「これは報告すべきレベルなのか?」「今は上司が忙しそうだ」と迷います。この「迷い」こそが、報告遅れの温床です。
だからこそ、定例ミーティングや朝礼など、強制的に報告する「場」を設けてください。「毎週月曜の朝は、必ず先週のヒヤリとしたことを共有する時間にする」など、悪い報告をせざるを得ない仕組みをつくってしまうのです。
報連相が滞るのは、部下の性格のせいではありません。
その裏にある「恐怖」を取り除き、「悪い報告こそがチームを救う」という価値観を、評価と行動で示す仕組みをつくる。そうすることで最悪の事態を回避し、強いチームにすることができるのです。
著者が示す解決策は、報告を部下の自主性やタイミングに委ねるのをやめ、
強制的に報告する「場」を設けることだ。
定例ミーティングや朝礼などを活用し、
「毎週月曜の朝は、先週ヒヤリとしたことを必ず共有する時間にする」といった形で、
悪い報告が自然と出てくる仕組みをあらかじめつくってしまうというアプローチだ。
このような場があることで、部下は「報告すべきかどうか迷う」という状況から解放される。
報告することが「決まった行動」として組み込まれていれば、
躊躇や先送りが起きにくくなる。
仕組みによって行動を促すことが、個人の判断力や勇気に頼るよりも、
はるかに再現性の高いアプローチになる。
報連相が滞るのは、部下の性格のせいではない
報告が上がってこないことを、部下の責任感の薄さや性格の問題として捉えてしまう上司は多い。
しかし著者は、報連相が滞る背景には、
部下の中にある「恐怖」があると指摘している。
悪い報告をしたら叱られる、評価が下がる、雰囲気が悪くなる――
そうした恐怖が残っている限り、仕組みを整えても報告は上がりにくい。
だからこそ、「悪い報告こそがチームを救う」という価値観を、
言葉だけでなく、評価や日々の行動を通じて示していくことが大切だ。
悪い報告を歓迎する姿勢と、報告しやすい仕組みの両方が揃って初めて、
問題の早期発見と対処が可能なチームが育っていく。
今日から試すなら、週に一度、チームでヒヤリとしたことを共有する時間を、スケジュールに組み込んでみることだけでいい。
(本記事は、書籍『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』をもとに作成しました)














