部下との面談で、いつも当たり障りのない話しか出てこない。もっと本音を聞きたいのに、なぜか会話が深まらない――そんな悩みの原因が、座り方にあるかもしれない。

正面 座る

「正面に座る」ことが、無意識のプレッシャーをつくる

上司と部下が向かい合って座る構図は、会議室では当たり前のように思えるかもしれない。
しかし、正面から向き合う配置は、
部下に対して無意識のうちに「評価されている」「試されている」という感覚を生み出しやすい。
その緊張感が、本音を話すことへのためらいにつながっていくことがある。

笑顔で接したり、声のトーンをやわらかくしたりすることも大切ではあるが、
それだけでは、構図が持つプレッシャーを和らげることは難しい。
雰囲気をつくるのは、表情や言葉だけではなく、
物理的な座り方そのものも大きく関係しているという。

「斜め45度」の構図が、本音を引き出す

私は、重要な交渉以外では、基本的に「正面」には座りません。
会議室のテーブル配置上、どうしても正面になってしまう場合でも、あえて椅子を少しずらしたり、体を斜めに向けて座ったりして、意図的に「斜め45度」の構図をつくります。
たったこれだけで、部下の口数は増え、本音が出やすくなるからです。
「話しやすい雰囲気」は、笑顔ではなく、「椅子の角度」でつくれるのです。

著者が実践しているのは、重要な交渉の場面を除き、基本的に正面には座らないというルールだ。
会議室の配置上、どうしても向かい合う形になってしまう場合でも、
椅子を少しずらしたり、体を斜めに向けて座ったりすることで、
意図的に「斜め45度」の構図をつくるという。

このわずかな角度の変化が、部下の口数を増やし、本音が出やすくなる効果をもたらすとされている。
正面から向き合う配置に比べて、斜めの構図は緊張感を和らげ、
「評価されている」という感覚を薄めてくれる。
結果として、部下は自分の考えや悩みを、より自然に話せるようになっていく。

「話しやすい雰囲気」は、態度より配置でつくられる

部下との対話を深めようとするとき、多くの上司は言葉や表情に意識を向ける。
しかし、どれだけ親しみやすい態度を見せても、
座り方という物理的な要素が、その努力を台無しにしてしまうことがある。

「話しやすい雰囲気は笑顔ではなく、椅子の角度でつくれる」という言葉は、
それを端的に示している。
難しい準備や特別なスキルは必要なく、
次に部下と話す機会があれば、椅子の向きを少し変えるだけで試すことができる。
小さな工夫が、部下との関係性を変えていく第一歩になるかもしれない。

次に部下と話す機会があるとき、椅子を少しだけずらして、斜めの角度に座ってみることだけでいい。

(本記事は、書籍『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』をもとに作成しました)