イラン政権にとって海上貿易の要衝ホルムズ海峡の支配権を維持することは、トランプ米政権による数百億ドル規模の制裁緩和よりも重要であることが明らかになった。イランが前者を重視しているのは、長期的な戦略を描いているからだ。イラン側は、米国とイスラエルが2月に仕掛けた戦争で主要目標を達成できなかったことを受け、自国がついに地域の覇権国として台頭したと確信している。また、イランがホルムズ海峡の恒久的な管理体制を確立し、ペルシャ湾岸諸国の経済を支配することによって、この新たな地位を固めさえすれば、その他の問題(米国の制裁緩和など)はいずれ解決されるとみている。イラン国会の国家安全保障委員会のイブラヒム・アジジ委員長は「ホルムズ海峡におけるイランの新たな秩序を認める以外に道はない」と警告した。また、イランの国会議長で対米協議の首席交渉官を務めるモハマドバゲル・ガリバフ氏も「ホルムズ海峡は『イランの取り決め』によってのみ開かれる。米国の脅しによってではない」と述べた。