悩まない人は世界をどう「見て」いるのか? 悩まない人は世界をどう「変えて」いるのか? 多くの人は仕事の生産性を上げようとする。だが「悩んでいる時間」を短くしようとする人は少ない。もしあなたも「悩まない体質」になれたらどんな人生が待っているだろう? 世界中から翻訳オファーが殺到している一冊の本から「あおり運転をされても悩まない人になる秘密」をライター柴田賢三氏が解説する。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

「あおり運転」されても悩まない人Photo: Adobe Stock

悪人ヅラの「バカボンのパパ」

 数年前に、駅で「バカボンのパパ」を悪人ヅラにしたような見た目の同年代の男性に、しつこくカラまれたことがある。

 ホームに向かうエスカレーターをのぼりきった場所で外国人の集団がたまっていて、私の降りるスペースがなく、後ろからも押されたので、とっさに前の男性を押してしまったのだ。

「なに押してんだよ! 前が詰まってるから仕方ねえだろうが」

 私は男性の怒声をいったん無視して、外国人の集団に日本語の大声で叫び、ジェスチャーを交えて危険だから場所を空けてくれと頼んだ。

 彼に謝るより先に、他の人が降りられる場所を確保しないとエスカレーターがさらに詰まって後ろが危ないと思ったからだ。

「あおり運転」されても悩まない人の共通点とは?

「おい、聞いてんのかよ!」

 怒った男性が、私の肩をつかんで振り向かせて文句を言ってきた。

「すみません。後ろが将棋倒しになる危険性があったものですから、先に注意喚起を……」

 何度か頭を下げたが、彼の怒りは収まらない。
 謝っても罵声を浴びせてくるので、途中から無視して空いている列に並んだが、その男性はピタリと私の後ろに立って「電車が入ってきたら押してやろうか」とまで脅してきた。

「北の達人コーポレーション」の社長・木下勝寿氏の著書『悩まない人の考え方――1日1つインストールする一生悩まないスキル30』の中には、「あおり運転」をされたときにどう対処すべきか、という興味深い項目がある。

 自分が歩いている先に、犬のフンが落ちていたら、だれでも黙って避けるはずだ。
 犬のフンが自らどいてくれるわけがないし、飼い主を見つけてきて片づけさせるようなこともしない。
 ただ、ひょいと自分の進路を変えるだけ。「自分を変える」ほうが手っ取り早いからだ。

――『悩まない人の考え方』より

「悩まない人」になると人生は得する!

 ちなみに、木下氏は「あおり運転」について、いくつかの対処法を示し、どれが正解なのかを「犬のフンの話」で明かしているのだが、そこまでにも職場での対人関係の悩みや上司としてやるべきことにまで話を展開していて、本の内容に引き込まれる。

 この章を読むだけでも、「悩まない人」になったほうが人生は得をするということが深く理解できた。

 さて、私の駅での体験談に話を戻すと、結局は木下氏が「正解」とする行動をとっていた。

 彼との争いを避けるため、私はいったんホームを降りて改札も出て、喫煙所で一服したのである。こちらも腹が立っていたが、タバコを吸い終わると気持ちが落ち着いた。

 これでいいのだ。

(本記事は、書籍『「悩まない人」の考え方――1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』に関する書き下ろし記事です)