デスクワークを続けていると、集中力が切れてくる。もっと集中力が続けば生産性が高まるのに……と悩む人は少なくないだろう。一日を通じて高い集中力を保つにはどうしたらいいのだろうか。スマホを遠ざけたり、通知をオフにすること以外にも、できることはある。本記事では、集中力が続く人の習慣について紹介する。(構成/小川晶子)

「今日も仕事が終わらない…」デスクワークがはかどる習慣ベスト3Photo: Adobe Stock

集中力こそが大事

 基本的にデスクワークをしている私にとって、集中力こそが重要な力だと実感している。

 集中力がある日は仕事がはかどり、時間もあっというまにすぎる。しかし、集中力がない日の苦痛なことといったらない。焦りは感じているのに、気持ちがあちこちさまよってしまい、結局何もできないのだ。

 できれば毎日集中力高く仕事に取り組みたい。

スマホを遠ざける、通知オフは前提

 集中力を阻害するものとして真っ先に上がるのは、スマホ、メール等の通知だろう。

 スマホはなるべく遠ざけ、視界に入らないようにする。メール、チャットの通知もオフにして、「あ、何か連絡がきた」と反応しないようにする。

 集中力は環境に大きく影響される。「気になるもの」は遠ざけるのが鉄則だ。

 そのうえで、集中力が続く人の習慣にはどのようなものがあるのだろうか。

集中力を保つための習慣

「体力」をキーワードに、仕事のパフォーマンスを最大化する方法が書かれた『体力がすべて』という本がある。

 仕事における「体力」には、むろん集中力が含まれている。身体的な基礎に加えて、脳の働きやストレス耐性を含めた「仕事のための総合力」というべきものだ。

 本書は、医学的なエビデンスに基づいた丁寧な解説によって仕事の体力をひも解いている。

 ここでは、集中力にフォーカスして本書から3つのポイントを取り上げたい。

①オンライン会議は短めにする

 オンライン会議は移動時間の短縮になり、便利だが、対面よりも疲れやすくなることがある。

画面越しでは、表情や視線、相づちといった細かなサインがつかみにくく、通信の遅れや、映る範囲の限界もある。そのため、相手の反応を読み取り、自分の反応を伝えるために、対面以上に気を配る場面が生じやすい。
こうした背景には、非言語的な手がかりを読み取り、伝える負荷の増加が関わっていると考えられている。
――『体力がすべて』p.194-195

 オンライン会議が思った以上に疲れることに実感のある人は多いのではないだろうか。私は取材や打ち合わせをオンラインで行うことも多いが、終わった後にしばらく他の仕事に手がつかなくなりがちだ。

 また、本書によれば、オンライン会議が長いほど疲労感が強まりやすく、集中の維持しにくさにもつながりやすいことが報告されているそうだ。

 著者であり医師の有好信博氏はこう述べている。

大切なのは、集中を高めることだけではない。集中し続けなくて済む設計にすることだ。たとえば、1時間の会議を50分で切り上げる。長時間の作業には短い休憩をはさむ。こうした小さな区切りが、集中を立て直すための大事な時間となる。
――『体力がすべて』p.195

 オンライン会議は対面よりも多めに休憩を挟む、会議後にじゅうぶん休憩の時間を取るなどしたい。

②定期的に立ち上がる

 デスクワークに集中していると、いつのまにか肩や首、背中がパンパンに張っていることがある。

 私はよく足のしびれも感じる。無意識に前傾姿勢をとっており、体重が足の付け根にかかっているため、足の血行がひどく悪くなっているようだ。

 長時間同じ姿勢をとっていると、身体に痛みや違和感が出て、集中しにくくなってしまう。

痛みはその瞬間の集中を分断し、思考にあてるべき余力を一時的に削ってしまう。
痛みが慢性化すると、その影響はより大きくなりうる。慢性的な痛みを抱える人では、痛みのない人に比べて、注意、判断、認知的柔軟性などの指標が平均的に低いという報告もある。
――『体力がすべて』p.236

 定期的に立ち上がり、トイレに行く、軽くストレッチするなどして、長時間同じ姿勢を取らないようにするのが大事だ。

 つい熱中して同じ姿勢でい続けそうなときは、あらかじめタイマーをかけて一定時間で立ち上がるようにするといいかもしれない。

③こまめに水分を取る

 盲点なのが水分だ。

 実は体の水分がわずかに減るだけでも、集中力や思考力が低下しうるらしい。

 本書によれば、軽い脱水状態では、長時間の単調な運転でエラーが増加したことや、計算問題や考えながら手を動かすような課題でも間違いが増えたことが示されている。

 職場でも気づかないうちに軽い脱水が生じることは珍しくないという。

 デスクワーク中はあまり喉が渇いた感じがなく、何も飲まずに仕事を続けてしまうという人もいるのではないだろうか。

喉が渇いたと感じてから飲むのでは、補給のタイミングが遅れやすい。喉の渇きを待たず、こまめに補給することが大切である。そうすることで、パフォーマンスが低下しにくくなる。
――『体力がすべて』p.158-159

 本書を参考に、集中力を保つ習慣を取り入れ、安定してパフォーマンスを出せるようにしていきたい。

(本記事は『鍛えるよりも「使い方」 体力がすべて』に関する特別投稿です)