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常にネットにつながり、必死に情報収集しながら仕事を進める人がいる。しかしその努力、上司は評価しているのだろうか? 元マイクロソフト役員で、働き方分析の専門家・越川慎司氏による、ビジネスパーソン17万人の行動記録と評価データの分析結果から、その答えを明かそう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
常にネットとつながり最新情報を追いかけると…
パソコンを開き、常にインターネットやチャットとつながった状態で作業を進める。
新しい情報を次々とインプットし、通知が鳴るたびに画面を確認して素早く対応する。
そうして時代のスピードに取り残されないよう、情報を追いかけるビジネスパーソンは多い。
だが、これが思考を浅くし、話の一貫性を奪う原因になっている。
情報過多と絶え間ない割り込みによって脳が刺激に振り回され、一つのテーマを深掘りすることができなくなる。
その結果、思考があちこちに脱線し、「話の筋が通っていない」「思いつきで発言している」と評価されてしまうからだ。
「思考の質」や「話の一貫性」が高く評価された人の特徴
では反対に、思考の質が高い人は何をしているのだろう。
働き方分析の専門家である越川慎司氏がビジネスパーソン17万人の行動記録と評価データを分析したところ、意外な結果が見えてきた。
越川氏の著書には、こう書いてある。
518社の1万381名を対象に調べたところ、期待されている人917名のうち、79%が意識的にオフラインの時間を作っていました。一般社員では8%でしたから、その差は歴然です。
これは休憩のためではなく、考えるためにです。
多くの人は、仕事とは常につながっている状態でおこなうものだと考えています。だから電波が弱い場所に行くと、「ここでは仕事にならない」と思ってしまいます。
ところが期待されている人たちは、その空間を、外部からの割り込みが起きない貴重な環境として活用していたのです。
常にネットとつながり続けることを意識的に避け、あえて外部からの通知や情報を物理的に遮断する環境に身を置いていたのだ。
通知や視覚情報というノイズを消し去ることで、脳の意識が「内側」に向き、思考の整理や構造化に集中できているのである。
実際、デジタル環境から距離を置く時間を持っている人は、発想の筋の良さや、話の一貫性への評価が高かったそうだ。
調査を進めると、週に2時間以上、意図的にデジタル環境から距離を置く時間を持っている人は、アイデアの質に関する評価が明確に高い傾向がありました。筋の良さや、話の一貫性が高かったのです。
脳科学でも、デジタル刺激が少ない環境では、思考を深める状態に入りやすいことがわかっています。
通知や視覚情報が減ることで、脳が外ではなく内に向かう。その結果、自分の考えを整理しやすくなるのです。
外部の刺激に受動的に反応し続ける働き方では、いつまで経っても思考の質は上がらない。
意図的に「デジタル離れ」の時間を作り、一人静かに自分の頭で思考を掘り下げる。
自らの内面と深く向き合える人こそが、筋の通ったアイデアと説得力を手にし、組織で圧倒的な存在感を放ち続けるのである。
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。








