「順番を抜かされた、ふざけるな!」サービスエリアの車列で怒り出す人が知らない事実画像はイメージです Photo:PIXTA

教習所で教わったはずなのに、道路交通法の中身や解釈は、いつしか忘れてしまっているものだ。「これくらい大丈夫」と認識していた運転が違法であるなど、思い込みと実際のルールが食い違っているケースも少なくない。道路交通法に詳しい弁護士への取材をもとに、こうしたドライバーの誤解を解いていく。(取材・執筆:編集者 高橋 満、取材協力・監修:弁護士 後藤寛)

※本記事は前後編の後編です。前編は以下からお読みいただけます。
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ウィンカーを点滅させたまま
路肩に停車するのはNG!

 クルマやバイク、自転車、歩行者などが自由に通行できる公道では、全ての利用者が「道路交通法」(以下、道交法)という共通のルールを守ることで安全が維持されている。

 ところが道交法の中身を詳しく見ていくと、多くの人が「これくらい大丈夫だろう」と路上で何気なく行っていることが、実は違法に当たるケースも少なくない。普段は問題にならなくても、状況によっては取り締まりの対象になる行為もあるようだ。

 その具体例と注意点を知るべく、道交法に詳しい後藤寛弁護士に話を聞いた。後藤弁護士は、リクルートの中古車情報誌「カーセンサー」の編集部員を経て司法試験に合格した、異色の経歴を持つ弁護士である。

弁護士 後藤 寛
「順番を抜かされた、ふざけるな!」サービスエリアの車列で怒り出す人が知らない事実

福岡市生まれ。早稲田大学法学部卒。カーセンサー編集部(株式会社リクルート)勤務を経て弁護士に(鹿児島県弁護士会所属)。クルマに関する法律問題にとどまらず、一般民事事件、刑事事件、企業顧問など幅広く活動している。

 後藤弁護士によると、ドライバーが何気なくやりがちな違法行為には「停車時のウィンカー点滅」が挙げられる。

 同乗者が乗降したり、自販機でちょっと買い物をしたりといった場合に、運転中にクルマを路肩に寄せて短時間停車する――。誰もが日常的に行う運転操作だが、この際にハザードランプではなくウィンカーを点滅させる人が一部見受けられる。

「ウィンカーをハザードランプに切り替えるのが面倒」「停車していることが周囲に伝わればいい」といった考えがあるのもしれないが、後藤弁護士は次のように指摘する。

「停車をする際は路肩側に進路を変えるので、左ウィンカーを出しながら路肩に寄るのは正しい操作ですが、停車したらウィンカーを出すのをやめなければいけません。停車後も左ウィンカーを点滅させ続けるのは、道交法(第53条)に違反する行為です」

「順番を抜かされた、ふざけるな!」サービスエリアの車列で怒り出す人が知らない事実道路交通法第53条 法令検索サービス「e-Gov」より引用(以下同)
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 しかし実は、夜間などの特定のケースを除けば、「停車時にハザードランプを点滅させること」自体は法律で義務付けられているわけではない。日中の見通しの良い道路などでは、ハザードランプを点滅させずに停車しても法的問題はなく、ケースバイケースである。

「順番を抜かされた、ふざけるな!」サービスエリアの車列で怒り出す人が知らない事実写真はイメージです Photo:PIXTA
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「夜間に幅員5.5メートル以上の道路に停車する際は、ハザードランプを点滅させて、周囲に自分が停車していることを示す必要があります。ただし、この場合も、テールランプがついている状態ならハザードランプを点滅させなくても問題ありません」