人間関係を円滑にするのは意外とシンプルな作法です。「体」「時間」「環境」「思考」「心」「人間関係」をととのえるための具体的な習慣術を書いた『ととのえる。―超忙しくてもいつもご機嫌な人の習慣術―』(ダイヤモンド社刊)から、抜粋・編集して、紹介します

人間関係がこじれない人が、いつも先に口にする「2つの言葉」Photo: Adobe Stock

シンプルだけど効果絶大な2つの言葉

 人間関係をととのえる上で重視されている二大言葉といえば、「ありがとう」と「ごめんなさい」です。

 これらの言葉は、単なるマナーとしての潤滑油であるだけではありません。

 僕は、物事に区切りをつけるための大切な「心の節目」だと考えています。

 何かをしてもらったときに「ありがとう」と伝え、ミスをしたときに「ごめんなさい」と口にする。

 一度きちんと感謝や謝罪を伝えることは、いわば「手紙を一枚書き終える」ようなものです。

 書き終えて封をすることで、また新しいエピソードが始まります。

「ありがとう」や「ごめんなさい」には、過去の出来事を一度清算し、清々しい気持ちで次へと進むための、ポジティブな儀式としての役割があるように感じます。

先手で「仲間」に変える、入口の作法

 また、これらの言葉には、手紙を書き終えるという過去の清算とは別の側面もあります。それは、コミュニケーションを円滑に動かすための「入口の作法」としての側面です。

 具体的には「お礼から入る」「謝罪から入る」という先手のアクションです。

 たとえば、初めてお会いする方には「今日はお会いできて光栄です。ありがとうございます」。
 打ち合わせなら「お忙しい中、時間を作ってくださりありがとうございます」。

 これだけで「僕はあなたにとって害のない、味方ですよ」というサインになり、場の空気を一気にほぐすことができます。

「ごめんなさい」も同じです。

 何かトラブルがあったとき、自分を正当化したくなるのをグッとこらえて「さっきの言い方は少し強引だったね、ごめんなさい」と先に自分から非を認めてしまう。

 すると相手も「いや、こちらこそ説明が足りなくて」と歩み寄ってくれます。

 どちらが正しいかを競う「対立」から、どう解決するかを考える「協力」へと、関係性が一瞬でスイッチするのです。

※本記事は、川田直樹著『ととのえる。―超忙しくてもいつもご機嫌な人の習慣術―』(ダイヤモンド社刊)から、抜粋・編集したものです。