健康や減量のために「1日1万歩」を目標に歩くことをよく耳にします。しかし、肥満治療の最前線に立つ減量専門医、アンドリュー・ジェンキンソン医師によれば、実はその数字に科学的根拠はありません。ウォーキング以上に効率よく脂肪を燃やし、成長ホルモンを劇的に分泌させる「最強の運動」を紹介します。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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「1日1万歩」には科学的根拠がない
人間は非常に効率よく歩く。
1000歩当たりの消費カロリーはわずか30~40キロカロリーだ(チョコレート1かけに相当)。
従って、1万歩歩いても消費カロリーは300~400キロカロリーに過ぎない。
また、研究から、体は1日当たり最大600キロカロリーまで代謝効率を上げられることもわかっている。
つまり1日1万歩は体にとって余裕で許容範囲なのだ。
それだけ外を歩けば、心も健やかになり、全身の健康にもプラスで、ビタミンDもたっぷり摂取できる。
しかし、体重への直接的な効果はほとんどない。
最短で脂肪を燃やす「HIIT」の驚くべき効果
高強度インターバルトレーニング(HIIT)は、ウェイトトレーニングや持久力トレーニングよりも減量に適している。
そう多くの研究が示している。
休憩を挟みながら高強度の運動を短時間ずつ行う。
目的は、筋肉を極限まで鍛えることで酸素不足状態にし、酸素なしでグルコースを分解せざるをえなくさせること。
いわゆる無酸素運動だ。
HIITは筋肉に強いストレスを与え、成長ホルモンを通常の300~450%も一気に分泌させる。
成長ホルモンには多くの有益な効果がある。
代謝向上、インスリン機能の改善、免疫システムの活性化、筋肉増強、骨の強化などだ。
脳の機能まで改善する。
HIITのセッションが終わっても、たっぷり分泌された成長ホルモンは24~48時間はそのまま残っているため、この手の運動は週に2、3回行えば十分だ。
HIITは代謝を改善し、従来の運動よりもたっぷり脂肪を減らせるうえ、時間効率も非常にいい。
1時間もかけることなく効果的な運動ができるのだ。
(本稿は書籍『減量専門医が教える 食べ方の正解』より一部を抜粋・編集したものです)
名門ユニバーシティ・カレッジ病院の肥満(減量)外科および一般外科医、コンサルタント。サウサンプトン大学医学部を卒業後、イングランド王立外科医師会のフェローシップに参加。腹腔鏡手術の外科学修士課程を修了し、ホーマートン大学病院にてロンドンで最も予約の取れない肥満治療病棟の設立に貢献した。
前腸(食道と胃)に関する世界的権威としても知られ、2000年以来、100以上の科学論文を発表。現在はNHS(国民保健サービス)に従事しながら、ロンドンクリニックとウェリントン私立病院の肥満外科部門の責任者を務める。







