年齢を重ねても若々しさを保っている人は、普段から何を食べているのだろうか。実は私たちの体は呼吸をするだけで日々酸化し、それが老化の原因になる。食べて痩せる方法を網羅した書籍『減量専門医が教える 食べ方の正解』の著者であり、肥満治療の最前線に立つイギリスの医師、アンドリュー・ジェンキンソン氏が、いつまでも若々しい人が食べている食材の秘密を解説する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「いつまでも若々しい人」の食習慣・ベスト1Photo: Adobe Stock

体をサビさせる酸化ストレスの恐怖

同窓会などで久しぶりに友人に会ったとき、昔と変わらず若々しい人がいる一方で、実年齢以上に老け込んで見える人もいるという経験をしたことはないだろうか。

その差はいったいどこから生まれるのだろう。

高価なスキンケアや美容法、サプリメントに頼るのも一つの手かもしれない。しかし、私たちの体の内側では、生きている限り避けられない「老化の真犯人」が日々猛威を振るっている。それが「酸化ストレス」だ。

肥満治療の専門医であるアンドリュー・ジェンキンソン氏も、著書『減量専門医が教える 食べ方の正解』の中で、私たちが呼吸で取り入れている「酸素」の負の側面について、次のように指摘している。

地球の大気の20%を占めるのが酸素だ。酸素は植物の成長の副産物として生成される。
動物や人間の生存に欠かせないものだ。だがそんな酸素にもマイナス面はある。生物学的な塗料剥離剤のような働きをする。
つまり、接触するあらゆるものから電子を剥離し、その過程で細胞に傷をつける。これが酸化ストレスだ。
人間の場合、酸化ストレスによって細胞が死に至らしめられ、がんの発症リスクが高まり、老化が加速される。

――『減量専門医が教える 食べ方の正解』(アンドリュー・ジェンキンソン 著)より

鉄が空気に触れてサビたり、リンゴの切り口が茶色く変色したりするように、私たちの体内の細胞もまた、酸素の影響によって日々「サビ」て傷つき、老化が加速しているのだ。

細胞のサビを落とすカギ

では、この酸化ストレスから体を守り、若々しさを保つにはどうすればいいのだろうか? その答えは「抗酸化物質」にある。

酸素を生み出している植物自身もまた、強烈な酸化ストレスの脅威にさらされている。著者は、植物が自らを守るためのメカニズムこそが、人間の健康と若さの回復に直結すると語る。

抗酸化物質は、新しく別の膜を付加して、傷ついた細胞を元通りに修復する。酸化ストレスにさらされた細胞を元気にし、健康を回復させてくれるのだ。

(中略)植物は酸素を生成する。そのため、酸化ストレスの影響に対処しなければならない。放置すれば、取り返しがつかないほどのダメージを被るだろう。この潜在的な危険を払拭するため、植物が大量に生成するのが抗酸化物質だ。

――『減量専門医が教える 食べ方の正解』(アンドリュー・ジェンキンソン 著)より

いつまでも若々しい人は、食事を通じてこの植物の持つ「バリア機能」を上手に体内に取り入れているのだ。

若々しい人が食べている「最強の食材」とは?

では、具体的に何を意識して食べればよいのだろうか。著者は、私たちが積極的に選ぶべき最強の物質「ファイトケミカル」を含む食材を具体的に挙げている。

我々が野菜を食べると、その抗酸化分子は体内で機能し続け、我々の酸化ストレスに対処して、健康を回復させてくれる。あらゆる野菜と果物には抗酸化物質が含まれているが、中でも特に大量に含まれているのが、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、紫キャベツ、豆類、葉物野菜、ニンニク、ターメリックだ。
植物には無数の生理活性物質が含まれていて、これらをファイトケミカルという。
(中略)代謝経路のスイッチの切り替えをし、総じて健康にプラスの効果をもたらしてくれる。

――『減量専門医が教える 食べ方の正解』(アンドリュー・ジェンキンソン 著)より

若く見える人は、ただカロリーを気にして食事を制限するのではなく、こうした「ファイトケミカル」を豊富に含む色鮮やかなベリー類や野菜を日常的に食べている。

食事によって体内の酸化を防ぎ、内側から細胞を若々しく保っているのだ。

いつまでも若々しく、活力にあふれた毎日を送りたいと願うなら、毎日の食卓にこれらの「抗酸化食材」を取り入れることから始めてみよう。

アンドリュー・ジェンキンソン Dr.Andrew Jenkinson

名門ユニバーシティ・カレッジ病院の肥満(減量)外科および一般外科医、コンサルタント
サウサンプトン大学医学部を卒業後、イングランド王立外科医師会のフェローシップに参加。腹腔鏡手術の外科学修士課程を修了し、ホーマートン大学病院にてロンドンで最も予約の取れない肥満治療病棟の設立に貢献した。
前腸(食道と胃)に関する世界的権威としても知られ、2000年以来、100以上の科学論文を発表。現在はNHS(国民保健サービス)に従事しながら、ロンドンクリニックとウェリントン私立病院の肥満外科部門の責任者を務める。