思い通りにいかないことがあると、「どうせ全部ダメだ」と考えてしまう人は少なくない。しかし、一度の失敗だけで物事全体を決めつけてしまうのは、冷静な判断とはいえない。では、頭のいい人は、うまくいかない出来事に直面したとき、どのように考えているのだろうか。話題の書『人生は気づかぬうちにすぎるから。』で紹介されている考え方の中から、そのヒントを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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一度の失敗ですべてを決めつけてしまう
「どうせ全部ダメだ」
こんな言葉を、つい口にしてしまう人がいる。
仕事で一度失敗しただけで、「自分には向いていない」。相手から返信が少し遅れただけで、「嫌われたに違いない」。
一つうまくいかないことがあると、「どうせ全部ダメだ」と結論づけてしまうのである。
しかし、本当に頭のいい人は、一度の出来事だけで物事全体を判断しない。
「今回はうまくいかなかっただけ」「改善できることは何だろう」と、事実と感情を切り分けて考える。
一方で、「どうせ全部ダメだ」という考え方は、一つの失敗を人生全体にまで広げてしまう典型的な思考のクセである。
不合理な思考を自分で処理できるようになろう
そのことがよくわかるのが、次のはなしだ。
高校3年生のアレックスは、全国共通テストの模擬試験で1問間違えた。それだけなのに「どうせ全部の試験に落ちるだろう。僕は大学に行くほど頭がよくない」と落ち込んでしまう。たった一度のミスによって、自分の学力と将来の見通しを過度に一般化している。
(~中略~)
不合理な思考が頭に入り込んできたら、「これは認知の歪みだ」のようにラベルを貼ることで、客観的に対処しやすくなる。その一環として、正反対の考えを持ってみよう。たとえば、認知の歪みのせいで過去の失敗のことばかりが浮かんでくるなら、過去の成功体験を思い出そう。負けることばかりでなく、勝つことを考えよう。人生には喜びと悲しみの両方がある。悪いことばかりではないのだ。嫌な気分になったときは、それはいつまでも続かないことを思い出そう。ひどく心が傷つく出来事があっても、時が経てば立ち直れたのではないだろうか。今回も、きっとそうなると考えよう。
一度の失敗で、「自分はダメだ」「どうせ全部うまくいかない」と決めつけてしまう人は少なくない。
しかし、その考え方は事実ではなく、「認知の歪み」が生み出した思い込みかもしれない。
頭のいい人は、感情のままに結論を出さない。
「本当にそうだろうか」と立ち止まり、別の見方ができないかを考える習慣を持っている。
「どうせ全部ダメだ」ではなく、「今回は一つ失敗しただけ」と考えられるかどうか。
その小さな思考の違いが、人生の結果を大きく変えていくのである。
(本稿は、『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』の発売を記念したオリジナル記事です)






