「時間」と「量」で客観的な基準を作る
では、どうすればよいのでしょうか。答えは客観的な「量り」を用意することです。具体的な基準には「時間」と「量」の2つがあります。
例えば、子どもの頃の漢字ドリルや計算ドリルには「1日2ページ」という量の基準がありました。逆に「1日30分勉強しましょう」というのは時間の基準です。これらは絶対的な指標なので、これを使って自分の頑張り度合いを調整するのが一番良い方法です。
仕事の内容にもよりますが、私としては「時間」で区切ることをおすすめしています。
私自身の「頑張りすぎない」ためのルール
私自身を例に挙げます。私の場合、メインの仕事は原稿の執筆です。心理エッセイや自己啓発的な本を書くことが多いのですが、本はいくつかの章に分かれており、さらにその中に小さな項目が並ぶ構成になっています。1項目は大体2~3ページ分です。
そこで私は、「1日に1項目」、文字数にして「1000字から1500字」と決めています。それ以上はあえてやらないようにして、やりすぎを防いでいるのです。このペースで進めると、大体3ヶ月で1冊の本が書き上がります。現在のペースとしてはちょうど良い分量です。
経験上、1000~1500字なら1時間もかからずに書き終えられます。最近は音声入力で書き起こすこともあるので、早ければ10分~20分程度で終わることもあります。
「1日の中で10分や1時間では、仕事として少なすぎるのではないか」と思われるかもしれません。しかし、私には他にも講演会のスライド作成やYouTubeの動画制作、急な仕事や臨時の原稿執筆などが入ってきます。
もし、「1日5~6時間は執筆しよう」と決めてしまうと、他の仕事が入る余地がなくなってしまいます。様々な事態に対応しつつ、夜はゆっくり休んで体調を崩さない。その「ほどほどの忙しさ」を維持するために行き着いたのが、この数字なのです。
「きりのいいところ」を目指さない
このように、自分なりの基準をしっかり作っていくことが大切です。やはり、仕事は「時間」か「量」で区切るのが一番です。
頑張りすぎる人にありがちなのは、時間や量をあらかじめ決めずに、「今日はなんとなくここまでやりたい」「きりがいいところまでやろう」としてしまうことです。これは良くありません。
一生懸命やっていると、「あともう少しでここまで終わるから」と、つい無理をしてしまいます。普段のペースならもっと手前で終わるべきなのに、頭の中で「終わらせたい」という欲が湧いてきて、結果的にやりすぎてしまうのです。
ですから、「今日は18時まで。残業はしない」と時間で区切るか、量がわかりやすい仕事であれば「何ページ分まで」「何項目分まで」と最初に決めてしまうことが重要です。
作業を進めていると「もう少し先までやりたい」という気持ちが出てくるものですが、それに従うといつまでも「ほどほど」にできなくなってしまいます。「きりのいいところまでやろう」という感覚は、たいていの場合「やりすぎ」のサインなのです。




