ウェブメディアコンサルタントの東香名子さん
「すみません」は、日本人にとってとても使い勝手のいいクッション言葉だが、連発してしまうと、自分に非があるような印象を与えたり、自信のない卑屈な人に見えてしまうことがある。長年にわたり言葉遣いを研究してきた東香名子さんに、感じのいい人が「すみません」の代わりに使っている最強のフレーズを教えてもらった。(ウェブメディアコンサルタント 東 香名子)
「すみません」を連発すると
自分に非がある印象に
「すみません」は、日本人にとってとても使い勝手のいいクッション言葉です。謝罪だけでなく、呼びかけ、感謝など、あらゆる場面で使える万能フレーズだと言えます。
しかし、この「すみません」を連発してしまうと、自分の意図しないところでネガティブに捉えられてしまうことがあります。たとえば、自分に非があるような印象を与えたり、自信のない卑屈な人に見えてしまったりするなどです。
一方で、感じのいい人は「すみません」を連発することなく、場面に応じて違う表現に言い換えています。
私は、人々の心に響く「バズる言葉」について日々研究をしています。感じのいい人は「すみません」を多用せず、伝えるべき言葉をきちんと伝えることで、相手からの信頼を勝ち取っています。今回は、「すみません」の言い換えやちょい足しフレーズをご紹介します。
意識的に「敬意」や「感謝」を
伝える言葉に変換する
そもそも、なぜ私たちは「すみません」を多用してしまうのでしょうか。背景には、単なる謝罪を超えた、日本独特の社会的・文化的な価値観が深く関わっていると考えます。
日本社会には、他者との調和を重んじる文化が根付いています。そのため「相手に迷惑をかけていないか」を敏感に察知する傾向があります。「すみません」の一言には「あなたに迷惑をかけたくない」という配慮のメッセージが込められています。
また、道を尋ねたり店員を呼んだりする際、いきなり本題に入るのは唐突だと感じますよね。「おい」だと不躾(ぶしつけ)な感じがするし、「あの……」だと挙動不審な感じがします。その代わり「すみません」は礼儀正しく聞こえて、相手をリスペクトしつつ会話をスムーズに進めることができます。
このように「すみません」は、相手への敬意が凝縮された日本人らしいクッション言葉です。もちろん「使ってはいけない言葉」ではありません。しかしビジネスの現場などでは、意識的に「敬意」や「感謝」を伝える言葉へ変換していくことが、良好な人間関係を築くカギになります。







