39年続くソフトウェア開発会社「MBAインターナショナル」で、3年ほど前からインディーゲーム制作を本格化させた杉橋光博さん「MBAインターナショナル」の杉橋光博さん 撮影=筆者

空前のブームに沸くインディーゲーム界。東京ゲームショウ2026で個人開発者に「先月の売り上げ」を直撃すると、予想外のリアルが見えてきました。AI普及で激変する制作現場と、ブームの裏側に迫ります。(ライター 徳重龍徳)

2000万本売れるゲーム
手売りで120本のゲーム

 個人でゲームを作って、一獲千金。そんな夢物語のような成功が、いま日本のインディーゲーム界で起こっている。

 個人ゲーム開発者が手がけ、2023年にSteamで発売された『8番出口』は、SNSやゲーム実況などを通じて話題となり、2026年9月には全世界累計販売本数300万本を突破。昨年公開された二宮和也主演の映画版もヒットとなった。

 そして2026年6月にSteam(PCゲームおよびソフトウェアのデジタル配信プラットフォーム)で発売された『めっちゃカメレオン』が現在世界的なヒット作となっている。日本の個人開発者2人が手がけた作品は、発売からわずか約2カ月でSteamにおいて販売本数2000万本を突破している。

 日本での販売価格は790円。単純計算で158億円という規模になる。さらにNintendo Switch2が9月に発売されると、こちらも順調に売り上げを伸ばしており、その勢いはまだまだ止まりそうにない。なんとも夢のある話だ。

 ここ最近「盛り上がっている」と言われるインディーゲーム界。メディアで目にすることも多くなり、インディーゲームのイベント開催も増えている。ただ、実際にゲームを作る人たちは本当に儲かっているのだろうか。9月、千葉・幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2026」で、複数のインディーゲーム開発者に聞いた。