「高価な化粧品を使っても、肌の調子がなかなか戻らない」――その原因は、肌そのものではなく、脳の疲れにあるのかもしれない。睡眠、集中力、ストレス、老化……など、幅広い有効性が認められているマインドフルネスを日本で最も広めたベストセラー『世界のエリートがやっている 最高の休息法』。その内容に最新研究と音源を加えた『世界のエリートがやっている 最高の休息法[完全版]』が刊行された。本書には、美容やアンチエイジングに関わるマインドフルネスの効果も書かれている。今回は、米国で30年以上診療を続ける現役の医師、著者の久賀谷亮氏のインタビューを掲載する。(構成/小川晶子、ダイヤモンド社書籍編集局)
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皮膚の回復スピードが促進された
――脳の休息法であるマインドフルネスが、「美容」や「アンチエイジング」にも効果があると聞きました。本当でしょうか?
久賀谷亮氏(以下、久賀谷):はい、美容効果も十分に期待できます。マインドフルネスを医療の現場に導入したジョン・カバット=ジンの研究では、マインドフルネスのセッションを8週間行った結果、乾癬という皮膚疾患の回復スピードが約3倍に促進されたと報告されています。
――それはすごい。皮膚の回復が早まるのですね。
久賀谷:遺伝子レベルで皮膚の代謝スピードが変わったというデータもあります。少なくとも、免疫系が強化されることはわかっていますので、キズの治りなどは早くなると言えます。これはつまり、肌や髪の毛、爪などに対しても良い影響があるということです。
細胞の再生サイクルが早まれば、肌が美しく保たれるようになります。また、マインドフルネスによってストレスホルモンの分泌が減ることも知られています。ストレスホルモンは過剰な皮脂の産生や乾燥肌、自律神経の乱れなどを引き起こす原因ですから、これが抑えられれば吹き出物が減ったり、肌のうるおいが戻ったりするでしょう。
テロメラーゼの活性が高まり老化を抑制する
――アンチエイジングの面ではどうでしょうか?
久賀谷:瞑想が遺伝子レベルでの老化抑制に効果を持つというデータもあります。瞑想経験のある人では、長寿遺伝子テロメアの維持に貢献する酵素「テロメラーゼ」の活性が高くなっていました。さらに驚くべきことに、初心者が6日間だけ瞑想を実践しただけでも活性が高まったと報告されています。
――脳の若さも保てるのでしょうか。
久賀谷:ヨガや瞑想を継続した人は、年齢を重ねても「流動性知能」が維持されていたという研究があります。流動性知能とは、知識のように固定された知性ではなく、柔軟に思考する能力のことです。通常、ある年代を超えると流動性知能は低下しますが、それが食い止められていたわけです。心身を若々しく保つためにも、マインドフルネスは強力な味方になってくれます。
美しさを内側から育てる
――マインドフルネスが美容やアンチエイジングにも効くとは、驚きです。
久賀谷:肌や髪、爪といった外見上の変化だけではありません。マインドフルネスを続けることで、表情や声、立ち居振る舞いなど、内面から滲み出る美しさも変わっていくことでしょう。毎日の習慣にマインドフルネスを取り入れることで、心身ともに変化を感じることができるはずです。



