ミーティングが終わったあとも、その悔しさが消えませんでした。

 反論されるのが怖い根本原因は、自分の意見と相手の意見の関係を「対立」と思い込んでしまうことにあります。

 反論されると、自分が否定されたように感じてしまう。

 経験が浅いと、語る資格がないように感じてしまう。

 相手の考えと自分の考えが真っ向から対立しているように見えてしまう。

 しかし、本当にそうでしょうか?

お互いの共通点を確認して
自分の意見を伝える

 意見が違うというのは、あくまで視点が違うだけです。

 人と人が敵対しているわけではありません。

 むしろ同じ方向性の仲間とよりよい結果を出すためのプロセスです。けれど頭のなかで視点の整理ができていないと、反論=人間関係の悪化、と思い込んでしまいます。

 この思い込みを解くために役立つのが、「見えないベン図」です。対立するのではなく、共通点を認めつつ、自分の意見と相手の意見の異なる部分を抽出することができるようになります。

 その後、広告の打ち出し案を話し合う機会があり、先輩社員が「SNS広告を中心に進めたい」と提案しました。以前なら怖くて黙っていました。しかし、今の私には見えないベン図があります。

相手の意見:SNS広告に強みがある

自分の意見:SNSだけだとターゲットが偏る可能性がある

共通点:費用対効果を上げたいという目的は同じ

 そして、私はこんな発言をしました。

「SNS広告を中心にするのは賛成です。ただ、ターゲットが偏る可能性があるので、検索広告も小さくテストしてみるとより効果が出るかもしれません」

 すると先輩社員は「いい意見だね!」と受け入れてくれました。

 反論が怖かった私でも、意見が自然と言えるようになったのです。

図表:反論されるのが怖いとき 意見が異なる=対立ではない同書より転載 拡大画像表示