漫画家・かっぴー氏の著書『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』の刊行を記念し、映画監督/脚本家で著書『あなたにしか作れないけれど、世界に通用してしまう 脚本の教室』を上梓した長久允氏との対談イベントが、代官山蔦屋書店で開催されました。「『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論」と題して繰り広げられたイベントの模様を、全4回でお届けします。(文/大西志帆)

代官山蔦屋書店のイベントの模様

長久允(以下、長久):かっぴーさん、お久しぶりです!

かっぴー:長久さん、お久しぶりです。嬉しいです。何年ぶりですかね。

長久:ね。かっぴーさんの本『天才になれなかった全ての人へ』、読みましたよ! 僕らもう同じ魂の話をしてますよね。

かっぴー:本当に。僕も長久さんの『あなたにしか作れないけれど世界に通用してしまう 脚本の教室』を読んで、まさにそうだと思いました。

長久:だから今日、本当に楽しみで。いろいろと深掘っていけたらと思います!

「天才とは状態である」

長久:じゃあさっそくいきましょう。最初のテーマは、「お二人は自分には才能があると思いますか? 正直に教えてください」。かっぴーさん、どうですか?

かっぴー:あります。

長久:すごい、かっこいいな。

かっぴー:僕は、天才とは状態であるっていうのをずっと言ってて。世の中のニーズと自分の得意分野が合致してるのを「天才状態」って。

長久:それはつまり、天才が状態だとするならば、皆に可能性があるということですよね。

かっぴー:はい。全員にそうですね。

遅咲きで結果を出した二人

長久:かっぴーさんと僕には共通点があって、それは、「早咲きじゃない」ってことなんです。僕が映画を撮り出したのが本当に10年前とかなんですよね。それまでずっと広告の仕事をやっていて、全然うまくいかなかったんですよ。

かっぴー:同じです。僕も漫画描く前は広告の仕事をやっていて、全然うまくいかなかった。

長久:だけど、ちょっとギアを入れ替えて、かっぴーさんは漫画を描いて、僕は映画を作り出して。それでラッキーなことに結果を出せたっていう。そんな、あんまり他であり得ないような共通点がありますよね。

かっぴー:ですね。

今も昔も自分は変わらない

かっぴー:長久さんはそのときと今でご自身の変化ってありますか?

長久:変わってない、って本当に思ってます。
それは、僕が1年目とかのとき書いて先輩に「全然おもしろくないからボツ」って言われたCMのコンテが出てきたんですけど、それを今の僕が見て、おもしろいじゃんって思えるから。

かっぴー:いやわかる。僕もそうで、変わった気は一切なくて。
やらしい話、結果出した後だと同じこと言ってもなるほどとか言うし。その当時同じこと言ってんのに。

長久:確かにそういうのもある。プレゼンテーションの仕方とか提案の仕方のスキルがついたっていうのもあるかもしれないし。
まあ、おもしろさってそもそも主観だから、その人にとっておもしろくなかったのが、若手の頃って世界が狭いから、そこでやっぱ止まらざるを得なくて。でも今だったら違う通し方があるよねっていうね。