学習院女子大学(東京都新宿区)も、26年4月に同じ学校法人学習院の学習院大学に統合された。

知名度の高い有名女子大学が
他大学に学部譲渡する例も

 東京・目白に幼稚園から大学の一部までがそろう川村学園と言えば、上品なイメージを持つ人が多いだろう。その一角である川村学園女子大学(千葉県我孫子市)は25年9月、医療創生大学(千葉県柏市、福島県いわき市)に学部・大学院を譲渡する協議を始めたと発表した。26年3月には協議が成立し、文部科学省に設置者変更を申請した。教育学部の全学生が卒業した段階で閉学することになった。

 1988年に開学し文、教育、生活創造などの学部があった。だが、最寄りのJR常磐線の天王台駅から路線バスで通う不便さや周辺に商業施設が少ない環境、さらに近年は少子化や女性の共学志向の高まりなどで志願者が減少。25年度から教育学部が学生募集を停止し、26年度からは文学部と生活創造学部の一部学科の募集停止を発表していた。

 学部・大学院の譲渡へと背中を押した出来事があったのは24年8月。大きく定員割れする時期が続いたため、低所得層の学生らを支援する国の修学支援新制度の対象から外されてしまったのだ。大学は公式サイトで、「必要な一定の条件」を満たせず、修学支援新制度の対象外となったことを発表。受験生や保護者に対し、「入学しても新制度の支援を受けられない」と注意を呼びかけるメッセージを載せた。

 この制度は、国が住民税非課税世帯の学生らに返済の必要がない給付型奨学金を配るとともに、授業料の全額または一部を肩代わりするもので20年度に始まった。家計が厳しいために進学をあきらめる若者を減らそうとつくられ、24年度には約36万人が支援を受けた。平均すると各大学の学生の1割前後が支援を受けている。

 だが制度の対象外となった大学では、低所得層の学生であっても支援を受けることはできない。支援を受けなければ大学に通えない高校生らは受験してくれなくなり、他大学へ流れてしまう。川村学園女子大学の学生1人が4年間に支払う学費は400万円を超える。1割前後の学生が減れば大学の経営に大きな打撃を与える。