2.意見グループ化・熟議段階(Reflective Stage):集まった意見を整理し、論点ごとにグループ化する。そして、これらの意見に対して、参加者がさらにコメントをつけ加えたり、質問をしたりしながら、オンライン上で熟議を深めていく。

3.コンセンサス形成段階(Consensus Stage):熟議を通じて明らかになった論点や、参加者の意見分布を踏まえて、具体的な解決策や合意可能な提案を形成していく。

AIは対立する意見から
共通点を見つけて可視化する

 このvTaiwanのプロセスで、特に重要な役割を果たしたのが、「Polis(ポリス)」という革新的な意見集約・可視化ツールです。Polisは、参加者が提示された個々の意見表明(ステートメント)に対して、「賛成(Agree)」「反対(Disagree)」「どちらでもなく/パス(Pass/Skip)」のいずれかをクリックするだけで、その行動をリアルタイムでAIが分析し、参加者全体の意見分布をインタラクティブなマップとして可視化します。

 このマップ上では、似たような意見パターンを持つ参加者は近くに配置され、意見が異なるグループは離れて表示されます。そして、特定の意見ステートメントに対して、どのグループが賛成し、どのグループが反対しているのかが一目でわかります。Polisの特筆すべき点は、単に対立点を明らかにするだけでなく、異なる意見グループ間でも合意が得られている「共通の土壌(Common Ground)」となる意見ステートメントを自動的に見つけ出し、ハイライトする機能を持っていることです。

Uberをめぐる対立を
合意形成に導いた仕組み

 2015年、台湾でライドシェアリングサービス「Uber」の合法性や規制のあり方が大きな社会問題となった際、vTaiwanとPolisがこの問題の解決に活用されました。当初、既存のタクシー業界からはUberに対する強い反対の声が上がり、一方でUberの利用者やドライバーからは利便性を支持する声が上がるなど、意見は真っ二つに割れていました。

 vTaiwanのプラットフォーム上で、数週間にわたり、数千人規模の市民、タクシー業界代表者、Uber関係者、専門家、政府関係者などがPolisを用いて議論に参加しました。