8月までは全国的に平年より気温が高い
9月に入ると落ち着き、残暑は控えめに

 7月21日に気象庁が発表した長期予報によると、意外にも、「9月に入ると暑さが落ち着き、残暑は控えめになる」という。秋までダラダラと続く「長すぎる夏」にはならない見込みだ。

 ただ、8月までは全国的に平年より気温が高く、厳しい暑さが続く。つまり、8月が今年の夏の正念場と言える。特に気温が高くなりそうな地域は、東海から西日本にかけてだ。40℃に迫るような酷暑が予想される。

 しかし、8月は暑さが緩む日もありそうだ。関東甲信などでは、比較的過ごしやすい日も増えてくる見込みだ。

「それは助かる!」と喜ぶのはまだ早い。実は、ここに大きな罠が潜んでいる。

暑さが緩むと
台風が近づきやすくなる

 猛暑のピーク時、日本付近は勢力の強い高気圧に覆われている。この高気圧は、南から北上してくる台風の接近をブロックする役割を果たす。

 しかし、暑さが和らいでいる時は高気圧の勢力が弱まるため、ブロックが効かず、台風が日本を直撃する「通り道」ができてしまう。

 つまり今年の8月は、高気圧が張り出して命の危険を伴う酷暑になるか、高気圧が弱まったタイミングで台風が近づく、という2つの極端な脅威が交互に訪れる恐れがある。

暖められた海が
「強い台風」を生む

 思い出してほしい。「今年は涼しいよね」と言っていた6月を。台風が3つも接近し、関東に記録的な大雨をもたらした。同じ日に2つの台風が近づき大荒れとなったタイミングもあった。

 そもそも今年は、台風の発生数が異常に多い。7月までの発生数はすでに13個と、37年ぶりのハイペースとなっている。

 さらに心配なのは、酷暑が続いて「海面水温が異常に暖められている」ことだ。暑さが弱まり高気圧のバリアが消えて台風が近づいてきたとき、本来なら北上するにつれて勢力が落ちるはずの台風が、暖かい海面からエネルギーをたっぷりと補給する。結果として、勢力を強めたまま、あるいはさらに発達して日本を直撃する恐れがある。