「最近なんだか愚痴が増えた」「以前より前向きになれない」。そんな変化を年齢や環境のせいだと思っていないだろうか。​『人生アップデート大全――停滞した自分を変える66の習慣』(池田貴将著)では、人生を好転させるための実践的な方法を多数紹介している。本記事は、その内容をもとにライター・柴田賢三氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

人生がどんどん好転する人の習慣・ベスト1Photo: Adobe Stock

突然、お酒をやめた飲兵衛の後輩。その理由とは?

以前、同じ職場で働いていた後輩から「久しぶりに飲みませんか?」と誘われ、下町の中華店に出向いた。

激しい夕立に遭い、地下鉄の出口で雨が小降りになるのを待ってから10分ほど遅れて店に着くと、後輩は飲み物も頼まずに待っていた。

「ごめん、ごめん。先に飲んでてくれればよかったのに」

「いえ、ぜんぜん大丈夫ですよ。あの雨じゃ仕方ないですから」

無愛想な年配の女性店員に瓶ビールを頼むと、彼はウーロン茶を注文した。

「あれ、お酒飲まないの? このあとも仕事?」

後輩は、私より20歳ほど若いが酒癖が悪く、いつもなら私より早いペースで杯を空け、会社の愚痴を吐きまくるのが常だった。

「いえ、今日はもう仕事はないです。最近ジムに通い始めて、トレーナーが『筋肉によくないから酒は控えるように』と言うので禁酒しているんです」

聞けば、残業や休日出勤が続く激務だった部署から異動して、人間らしい生活が送れているという。

そう言われて彼を見ると、かつては体全体にまとっていたような“負のオーラ”も消え去り、会話も愚痴が少なく、毒が抜けたように思えた。

好転する人の習慣ベスト1:身体を動かす

停滞した自分を変える指南書『人生アップデート大全』の中で、著者の池田貴将氏は「身体を動かすことが、脳やメンタルの状態を大きく変える」と指摘。何事にも前向きになれると書いている。

「身体のエネルギーが満タンだと、感情面のやる気が上がります。
それは思考の集中力を高めてくれて、精神力を上げてくれます。
精神のエネルギーが高まると、自然に「やりたいこと」「目標」「ビジョン」などを掲げることができるようになります。」
――『人生アップデート大全』より

後輩は、まさにこのことを体現しているのだろう。

そう思っていたが、後日、同じ会社に勤める別の後輩に「彼は運動してるから愚痴らなくなったのかな」と聞くと、こんな答えが返ってきた。

「いや、あの人の場合は運動とかじゃなくて、酒を飲まなくなったからでしょうね。まだ酒を飲んでいた頃は、異動した部署の愚痴も吐きまくってましたよ(笑)」

単に、酒を飲んでいないから愚痴が減ったというのだ。

とはいえ、運動を始めたことで好きだった酒をやめ、結果として会社への不満を口にすることが減っているのだから、彼の人生は確実にアップデートしていると言えそうだ。